《バリ》幻影~バリ影絵芝居
このCDを初めて聴いた時の衝撃は忘れられない。僧達の重低音の読経が幾重にも重なりあい、一つお宇宙の様な迫力をもって聞くものに迫る。
この圧倒的な臨場感はとても70年代の録音とは思えない。チベットの仏教音楽は4枚までラインナップされているが、1枚目と2枚目は必聴であろう。
現地での録音は、民族音楽研究家として知られる”ディビット・ルイストン”彼はチベット以外にも、インドネシアのガムラン音楽や南米ペルーの民族音楽を録音し数々の貴重な記録を世に残している。ノンサッチ・エクスプローラーレーベルはリーズナブルな価格でありながら、そのコストパフォーマンスの高さで他のレーベルの追従を許さない。
《バリ》バリのガムラン1
バリが世界的な観光地になる以前、つまり「観光ショー・商売気のあるバリ」に
なる前のバリを記録した1966年の録音です。このページの試聴を聞いても
わかるとおり全体にアナログ録音らしい音の輪郭のぼやけと音割れがあり
聞き苦しい箇所もあります。
しかしこれこそが名もなきバリ島庶民の為の本来のガムラン、本来のケチャ
なのです。彼ら自身の生活に根ざした本当の音楽文化の記録なのです。
自然と精霊の島・バリ。神秘・癒しなどといった甘っちょろいイメージを
払拭する、あらぶるバリ音楽をあなたも是非。