ワイアット・アープ 特別版 〈2枚組〉 [DVD]
ご存知、ワイアット・アープの伝記映画。非常に長い映画で、大河ドラマ的だが、史実に忠実なだけでなく、ありとあらゆる描写がリアルである。セット、衣装、小道具すべてが凝りに凝っている。そして役者がみな、汗と垢と泥にまみれて、非常に汚らしい(笑)。それがドラマに重厚感を与えている。銃撃シーン、決闘シーンも、撃っても撃っても当たらなかったり、一発では死なずに、「止めろ!撃つな!」と叫んでみたり。このあたりは、昔の薄っぺらい西部劇とはまったく違う感覚。やはり、これが本当のガンファイトだったんだなあと納得させられる。開拓時代当時の西部の雰囲気がぷんぷん臭う中での、重厚な人間ドラマも見応えがあって、飽きさせない。特に、ドク・ホリデー役のデニス・クェイドが肺病に蝕まれた危うさをよく出している。イーストウッドの「許されざる者」と並んで、私のベストウェスタンのひとつになった。
ワイアット・アープ スペシャル・エディション [DVD]
非常に重厚なドラマであり、丁寧に描かれている為3時間を越える大長編になっています。しかし、後半はめまぐるしく展開が進んでいくので私は長く感じませんでした。開拓時代ということで、まだ「法」も「国家」も現在のように強固なものではなく、自分たちが住む小さな町でさえ無法者たちに脅かされているので、父親や夫が家族を守る必要が非常に強かった時代といえます。それだけにこの映画から「家族」や「兄弟」という言葉がよく出てきます。法律家であるワイアットの父でさえ「血は水より濃い」といい「法の拘束力」や「他人」を信頼できずにいたのですからいかに治安が不安定で、家族という小さな共同体の結びつきが大事だったかがよく伝わります。このドラマはワイアットの鬼神のような活躍もさることながら、家族や愛する者を守ること、そして、何事も無く一日を無事家族と過ごせることが如何に尊く幸せなことなのかを考えさせてくれます。そして、家族がいつも側にいるのが当たり前の我々に、今一度当たり前のことが当たり前でなかった時代があったことを教えてくれるでしょう。おすすめです。
ワイアット・アープ [DVD]
懐かしい白黒の時代の西部劇を、思い出しながら、映画の醍醐味が一杯詰まった西部劇でした。
誰もが知る(今の若い方は知らないかな・・・?)OK牧場対、ワイアット・アープの決闘。昔は、早撃ちで、一発で対戦相手が死んだ記憶がありますが、打った弾がはずれたり、怪我をしながら、すぐに死んでいかないシーンが、「たそがれ清兵衛」の、ラストシーンを、思い出し、今風は、リアルな決闘シーンなんだろうか・・。と、ひとりつぶやく。
長い映画であることを忘れて、終わると、ホーッと、ため息が出た。
ケビン・コスナーの、魅力があふれんばかり、これぞ映画!