ルパン三世「ルパンVS複製人間」[Blu-ray]
お話についてはどんなに素晴らしいかは他の方が書かれているので
ブルーレイにしたらどうなっているか、を書きます。
見るなら、ブラウン管テレビではなく地デジ30〜40〜インチのテレビで。
全然、鮮明度が違います。
もともと古いアニメのブルーレイ化は無理があると思っていますが
地デジだと、思ったよりは綺麗になるものだと思いました。
この作品も、確かに、元のフィルムがもう30年も前ですから
ゴミがなくなるわけではありません。
しかし、通常版の「くすみ」「もや」…なんとなく古すぎて
グレーに曇っていた感じが取り除かれ
色が鮮明になっています。
もともと、フィルム数が少なく(それなのに素早い動きは定評あり)
色も、シンプルなベタ塗りな感じですが
ブルーレイで「くすみ」がなくなったことで、
近年のクリアな画像のルパンに慣れてしまって
また、自分の目の老化とともに
この作品を傑作だと思っているのに
「見づらい、疲れる」と思っていた私には
うれしいです。
カリオストロの城と対極にある代表作のこの作品、
ルパンファンなら今から買いなおす価値ありかと。
ですが、「くすみ」をそれほど気にせずまた何度も繰り返し見ない
という方ならば通常版をすでにお持ちでしたら
買いなおさなくてもよいかも・・・といったところでしょうか。
ただ、両方買ったなら、これからは通常版よりはクリアな
こちらのほうばかり見てしまうのは確実でしょう。
Monster(初回限定盤)(DVD付)
昔のホラー映画のようなイントロから始まって、ストーリー性のある歌詞、高揚感のあるサビへのめくるめく転調、まさに「Monster」のタイトルにふさわしいゴージャスな一曲。「時計じかけのアンブレラ」の妖艶さと「truth」の哀感が加わり、独特の世界観を作り上げている。
大野智のソロの入り方が実に効果的で、ソロ自体は多くはないが曲の序盤で圧倒的な存在感を見せつける。
黒の衣装もセットもゴシック調で美しく、大時計をバックに逆光に浮かび上がる五人のシルエットが印象的。
私は「自分で作らない」歌手は認めていなかったのだが、嵐の曲を聞いていると、「提供される」ことを最大限に活かしているように思える。最近で言えば「Troublemaker」「揺らせ、今を」「Believe」「マイガール」とタイプの違う楽曲を、五人が自分たちのサウンドとして昇華して表現していることに驚かされる。
とび抜けて歌がうまいとも思わないのだが、今回の「Monster」も早くフルで聴きたい、と思わされたし、更に早くPVでダンスが見たい、と強く思った。表現者としての嵐にはそれだけの魅力が十分にあるのだ。
カップリングの「スパイラル」は気だるく、色っぽく「Monster」よりもこちらの方が新境地なのではないだろうか。三十路を目前にした彼らの一つの方向性を感じるクールな大人のラブソング。「時計じかけのアンブレラ」に続き、櫻井翔のラップ詞にも、挑発的な言葉選びが見られて面白い。
昔のアルバムを聴いたが、洋楽テイスト満載な楽曲をかなり歌いこなしていて、青さはあるものの、聴きごたえがある。最近ファンになった方はぜひ聴いてみていただきたい。
メイキングは前作よりも五人の素が見られて楽しい。この人たちは五人でいると本当に楽しそうだ。
Everything(初回限定盤)
両方の曲とも詩がさほど特徴のない、汎用性のある言葉をたくさん使っているので、街かどでそれとなく耳にした時はそれほどインパクトはないと思われるかもしれないのですが、、、数年前のコンサートあたりからコンサートの最後の挨拶で幾度となくメンバーの口から出ていた、あるメッセージがこの2つの曲に結実しているように思えてなりません。
どんなに幸せそうな人でも、いくつになっても、人間は何かのきっかけで、あるいは日常的に、どんなつらい思いを味わうことになるかしれません。肉体的に精神的に、あるいは仕事で、家庭で、さまざまなきついことを抱えて迷い、悩み、苦しんでいる、そんなあなたに、私に、日本中のみんなに、嵐さんならではの応援の気持ちがあふれているのがこのEverythingとseasonであり、そんな『みんなの心の応援団』でいてくれることが嵐さんを数多いアイドルの中でユニークな嵐さんならしめているのではないでしょうか。
今年デビュー10周年を迎えて頻繁にPV付きのシングルをリリースしている嵐さんですが、この2曲はコマーシャルタイアップではありますが、そのメッセージ性においてこのタイミングでファンのもとに届くことは非常に意義深いと思います。
ふと一人で我に帰った時に、何かのせいで歩みが止まった時に、どうかこの2曲をじっくり聞いてみてください。嵐さんの存在を同時代に生きて知ることができた喜びさえきっと改めて感じることができるのでは。そんな幸福感をももたらす、特別な2曲です。
LUPIN The Best
またルパンのベストが出るの!?と思いました、しかし、この曲目を見て旧ルパンからテレビスペシャルまで網羅されていてすごいと思いました。これで実写映画版の「ルパン三世念力珍作戦」のメインBGMやポピーズの歌が入っていればもっと凄かったと思います。「風魔一族の陰謀」はサントラ盤が廃盤なので、この作品の歌が2曲入ったことは快挙です。「ルパン・ザ・シングルス」にも入っているのでレアな感じではなくなりましたが、三波春夫の「ルパン音頭」「銭形マーチ」が入っているのも良いです。「テーマ・ヒストリー」も発売当時としては精いっぱい集めたCDでしたが、収録の仕方にルパンの歴史の時間軸が読み取りにくかったです。今回の入れ方はルパンCDの初心者にも親切だと思います。発売まで一か月以上先ですが、本当にこの曲目が変更されずに無事発売されることを望みます。リマスターの音質にも期待です。全体的な期待感をこめて星5つにします。
居酒屋兆治 [DVD]
大原麗子の訃報を聞いた後に、この映画を見ると、現実との類似性に驚いてしまう。
もちろん、単なる偶然なのだろうが、この映画で大原麗子演じるヒロイン「さよ」の最後が、あまりに大原麗子の最後を彷彿とさせる。まるで「薄幸の美人」を身をもって演じてしまったかのようだ。それが何とも悲しい…。
映画は健さんには珍しい悲劇のラブロマンスだが、「筋を通す男」健さんは、ここでも決して浮ついた「恋」などはしない(なぜか健さんには「恋愛」ではなく「恋」の方が似合う)。日常の一つひとつに「筋」を通して生きる健さんのラブロマンスは、函館の街の風景とも響きあい、良き「男」のダンディズムとして観る者の心に沁みる。
願わくば、「兆治」(健さん)と「さよ」(大原麗子)の若かりし頃の背景がもう少しうまく描かれたいたならば、さらに重厚な物語になったと思う。「やよ」役の大原麗子が少々、ういた感じになってしまっているのはそのためではないだろうか。
地味だが、健さんならではの「男らしさ」が滲み出る作品だ。