脳を鍛えるには運動しかない!―最新科学でわかった脳細胞の増やし方
本の帯にあるように、「この10年、脳についてたくさんの本を読んできた人には、もっとも役に立つ1冊」かもしれない。
学習、ストレス、不安、うつ、依存症、ADHD、依存症、女性のPMSや更年期、加齢などに関する神経学のここ10年の進展がコンパクトにまとめられていて、とてもわかりやすい。
著者の言いたいことは
1 生活に運動を取り戻そう。
文明化される前の人類の生活では、ストレスがかかったときは、逃げたり、戦ったりという運動がつきものだった。だから、ストレスを緩和したり、調節したりする因子は、身体の運動が合図になって分泌される。しかし、現代社会では、ストレスと運動は切り離された。私たちは体が持っているストレス緩和や調節の機能を使うことなく、ストレスと戦うことになり、心身の不調(うつや不安障害)に悩むことが多くなった。身体が本来もっているストレスと戦う能力を、運動によって充分に引き出そう。
2 脳は日々作り変えられている。
本来、脳は情報を伝達することで、日々回路をつなぎ変え、成長することで環境に適応している。そして、運動がきっかけとなって脳の成長を手助けする因子が分泌される。それなのに、例えばうつ病では、思考パターンや行動パターンが災いして、ニューロンの新生が阻害されている。成長をやめた脳は萎縮し始め、ますます、環境への適応が難しくなるという悪循環に陥っている。思考パターンや行動パターンを変え、一歩踏み出すことで、悪循環を止め、環境に適応する脳の成長を取り戻そう。
結論
日々、トレーニングに励むことで、脳を育てよう。
まあ確かにその通りだ。運動はとても良く効く。私も30年、ジョギングとかウェイトトレーニングとかを続けているので、運動の効能は実感している。しかし、運動が精神状態に与える良い影響を、本書に登場する人々のように即効的に、クリアーに感じたことはあまりない。昔の私は泣きながら走っていたこともあったが、そういう時は走り終わった後も、泣いていたと思う。でも、確かに言われてみれば、辛かった20代を曲がりなりにも乗り切れたのは運動のおかげかもしれない。そこはかとなく、運動が精神に与える影響を感じていたからこそ、好きではない筋トレを30年の長期にわたって続けてきたのかもしれない。それでも私は、今でも筋トレは好きではない。やり始める前はいつも億劫だ。私が嫌いでも億劫でも運動をやめないのは、運動習慣が私を精神的にも肉体的にも作り変えたことを知っているからだ。いまさら運動はやめられない。
Safe Haven. Nicholas Sparks
突如アメリカ南部の田舎町に一人で越してきた美しいKatie。
そこで小さな商店を営んでいたAlexは、少しずつKatieの魅
力に惹かれていく---しかし、Katieには誰にも話したくない
過去があった。それはまだ、彼女が遠く、雪深い町で暮らし
ていた頃・・・。
心暖まり、思わず笑みがこぼれてしまうシーンもあれば、目
をそむけたくなるような恐ろしい場面もあり、どんどん物語
に引き込まれていく。半分を超えたらあとは夜を徹して読ん
でしまうほど。
そして、物語の最後、心に残ったのは、深い愛でした。
おすすめです。