知っておきたい放射能の基礎知識 原子炉の種類や構造、α・β・γ線の違い、ヨウ素・セシウム・ストロンチウムまで (サイエンス・アイ新書)
今ホットな話題がコンパクトにまとまっています。
ですが、調べれば調べるほど余計な心配が出てくる気も……。
ただ、備えあれば憂いなしということで、これからの日本暮らしの必須知識としておすすめです。
朽ちていった命―被曝治療83日間の記録 (新潮文庫)
人災だったという。運ではない。運命でもない。人災の悲惨な結末がどのようなものであったか、唯一の被爆国である日本で、被爆の恐ろしさを無視した安全教育が徹底されていない国と企業の中で、何が起こったか我々は記憶すべきである。
事故の内容ばかりではない。どのような治療が行われたのか、一体人体は被爆によってどのような影響、どのような損傷を負わされたのか、「遺伝子に傷がつく」ということが何を意味しているのか、我々はその事実を知り、恐ろしさを認識し、新しい世代に語り継ぐべきである。
「憲法9条」云々と論議する前に、きちんとなされるべき教育、守られるべき安全、語り継ぐべき戦争と平和、利益追求の前に徹底されなければならない、一人一人の命の尊厳に対するありようを、もっと自分達の手に取り戻さなければならない。
この本の中の写真を目を背けずに見るべきである。少なくとも大人はきちんと知っておかなければならない。そして、伝えなければならない。あれからまだ、10年も経ってはいない。なのに風化させてはいけないものを、忘れようとさせる者達がいる。少なくとも、記録されたものをこの本で、映像記録で繰り返し伝えて欲しいと思う。