Gosse de peintre
テレビでこの本が紹介されているのをきっかけに興味を持ちました。
パリのカルティエ現代美術財団での展覧会2010年3月11日〜9月12日に行けないのが残念です。
待ちに待った本が家に届きすぐに開けると、あっという間に独特の世界観に引き込まれつつ親しみを覚え、俄然パリまで実物を観に行きたくなりました。
結構見ごたえがありますので、少々高めかと思いましたが納得です。
アウトレイジ [DVD]
ヤクザ映画をまともに見たことがないので、もしかしたらこれが初めてかもしれないのですが、
あまりにもひどい。
いや、映画のできが、ということではなく、この映画に登場する人間たちが。
ヤクザ映画好きの知り合いによれば、ヤクザ映画は義理人情が泣かせるんだ、とのことだったので、
この作品もそういう感じなのかと思ってたのですが、
義理も人情もなければ仁義もない、気に入らなければ殺す、杯を交わした兄弟だろうと、仲間だろうと、
誰だろうと殺す、だます。
あまりにも残酷で見てられないシーンが多かったです。
しかも彼らは殺されそうになれば「さっさと殺せ」とか言い出すし、一体何のために生きてるの?
気にいらなければ脅して思い通りにするって、いい年した大人が何やってんの?とあきれたくなるけど、
同時にものすごい恐怖を感じました。
唯一の笑いどころはクバナン共和国の大使でした。こういうシーンがあるのが北野映画らしくて好きです。しかし半端に笑いを持ってくると余計に他のシーンが怖い。
絶対にリアルではかかわりたくない人間しかいませんでしたが、とにかく役者陣が楽しそうに演じてるんです。
まあフィクションでやりたい放題だし、こんな役めったにやれないだろうし。
個人的にはそこが一番の見所です。
ちっともいい気分になれる映画ではないのに、続編がやると聞いたら見たいと思ってしまいました。
不思議です。
たけしとジャズ
僕はジャズはシロウトですので詳しい事は書きません。(&ですし、書けません。。。)
でも1曲目と2曲目に入っているジョン・コルトレーンの「My Favorite Things」、2曲いっぺんに聴いても飽きません!
この冒頭の2曲は確実に全く違うリズム、テンポですし、違うところがジャズなのかも知れません。
(2曲目はライブです。)
3曲目にマイルス・デイヴィス。もの凄くブルージーで真っ黒で粋な「ジェネリック」。
以下、僕が解説してもしつくせませんので、是非27曲、3,200円というアルバムを購入して聴いて下さい。(ダウンロードより安いんですよ。)
ジャズって確か「自由な」という語源があったと思います。
時代も自由な雰囲気漂う頃だったのでしょう。
でもこのアルバムでたけしさんと同じ時代を聴くことができます。
秋の夜長にこのアルバムで物事に耽ったり。
たけしさんもこれをジャズ喫茶で聴きながらバイトしていた頃は何を考えながら生活していたんでしょうか…。
お薦めします。
僕は馬鹿になった。―ビートたけし詩集 (祥伝社黄金文庫)
Youtubeの「誰でもピカソ」の動画で
山崎まさよしが詩集の中の作品「サヨナラ」に曲をつけて歌っていたのが
この詩集との出会いである.
深い沈潜から生まれてきた言葉に
飾りや見栄は存在せず
ただ無骨に
真実を示す力を感じる.
気の向いたときに手にとって
さっと気の向いた一遍の詩を読みつづけるうちに
今はつよく馬鹿に憧れる自分がいて
宮沢賢治が「デクノボー」と呼ばれることを志向するように
馬鹿と呼ばれる人になりたいと思うのだ.
「救われた」と思った作品に出合えた喜びに感謝する.
座頭市 <北野武監督作品> [DVD]
北野武による座頭市です。最も有名な勝新太郎によるものと比較しても引けを取らない
出来映えといえます。
ただ、北野武監督映画は基本的に暴力的、残虐的シーンが多く、その描写もリアルである
だけに賛否両論は若干あるやもしれません。
ただ、たけし扮する市が自分の家族の仇を討つべく旅をする二人の芸者の仇を討つところは
見物です。
杖の仕込刀を逆手に握っての殺陣は見ていて舌を巻くほどです。たけし扮する市が江戸時代
にはあり得ぬ金髪というのも、何故か違和感を感じさせません。
また、エンディング前で行われる祭りでのタップダンス、もはや時代錯誤も良いところですが
それはそれで面白いです。
なお、本作はその原作の歴史的価値を生かすことから敢えて現在は差別用語として公然に
使うことの出来ない言葉が多く出てきますが、気になることはありませんでした。