ミレニアム2 火と戯れる女 [DVD]
前作は、1話完結の形でしたが、本作2と次の3とは強く連動しているので、一気に見るのがお勧めですが、3は2月の発売のようですね。登場人物が多く展開がスピーディーなので、集中力が必要です。
前作とは監督が替わったものの、トーンは持続しています。前作ではあいまいにされていた父親に対してリスベットがした復讐が何であったかが明かされます。小柄で華奢、まるで世界を敵に回すかのごとき憎悪をむき出しにする反面、ハッカーとしての天才的能力、何ものをも恐れぬ勇気と行動力を持つヒロインの強烈な個性はこの続編でも健在。偶然巻き込まれた殺人事件をきっかけに、彼女は封印されていた忌まわしい過去と巨大な秘密に対峙せざるを得ない状況に陥っていきます。
それにしても、リスベットを演じるノオミ・ラパスがいい。そう若くはないが、ある種のパンク気質を体現しています。彼女自身は、スパニッシュ系で、父親は、フラメンコダンサーだったという。彼は、女友達に生ませた彼女を認知せず、母親はやがて別の男と結婚し、子供が出来たので、彼女は家族と打ち解けない幼少・少女期をすごしたという。「15歳のときはパンクロッカーで、世の中(特に警察に)反抗していた」というから、父親から陵辱を受けるリスベット・サランデルほどではないにしても、リスベットを演じるにふさわしいバックグラウンドを持っていることになる。
本作は、ハリウッドリメイクが決まっているようですが、非情に難しい役どころで、誰がリスベットを演じるのか興味深いところです。
物語は、壮大な仕掛けと張り巡らされた伏線、よりミステリー色を前面に出し、ダークサイドに堕ちた人間の魂の奥をのぞきこむような映像と、意表を突く展開の連続でスクリーンから目を離せません。
リスベットを拉致する大男を演じるミッケ・スプレイツは、「ブレードランナー」のアンドロイド役のルトガー・ハウアーや「ターミネーター2」のT-1000を演じたロバート・パトリックのような戦慄を感じさせます。
ミカエルは買春客のリストからザラという謎の男をあぶりだし、さらに数十年前に公安警察内部に存在した特殊機関と強大な権力が背後に隠れていることに気付く。そのあたりの畳みかけるテンポと登場人物の多さにやや混乱しますが、クセのある外見の俳優と丁寧な字幕が理解を補ってくれます。
事件の解決は3に持ちこされますが、次回への興味を最高の形でつなぐ巧みなストーリーテリングで、当然3を観なきゃという気分にさせられます。
The Man Who Souled The World 【スケートボード】 日本語字幕本編のみ [DVD]
DogTownやPowellの時代に比べて、あまり重要視されていない気がする80〜90年代のスケートボードシーン。
でもこの頃が無かったら、そしてこの人がいなかったら今のスケートシーンは違ったものになっていたはず。
スケートの歴史を知る上で避けては通れない重量な作品。
当時を振り返って話してくれるのは、マイクバレリー、スティーブベラ、ダニエルカスティロ、ジェイソンリー、マークマッキーなどなど。
当時を知る人には必見の内容。知らない人にとっては今日のスケートシーンの黎明期として知っておくべき内容。
ボーナスにはゴンズ、ジェルミクライン、ダニーウエイ、ジェイソンリーなどの昔の映像が入っているのでお得です。
日本語字幕付き、そのうち入手困難になってしまうと思いますので今のうちにどうぞ。
「通貨」はこれからどうなるのか (PHPビジネス新書)
多極化、あるいは無極化といった方がふさわしいかもしれない。ポストパクスアメリカーナの世界を牛耳るのは中国でもなければインドでもない。ドルの力が落ちていく中、人民元やルピーが「基軸通貨」となる可能性はないと見る。その一方で、日本円の隠れた強さに注目している。国家財政が危機的な赤字に陥る中、民間資産を合わせるといまだに最大債権国である日本。まだ、日本には活路があると著者は訴えている。
また、ドルやポンドだけでなく、グローバル化した世界に活力を与えるのは地域通貨ではないかと問いかける。金融政策に経済再生法が見いだせない中、通貨そのものの意義に疑問を投げかける。1ドル50ドルも決してあり得ない話ではない。その時にはドルを欲する者がいないということで、日本円が広く通用する共通通貨となっているかもしれない。
消費税率引き上げに躍起になる民主党政権に継承を鳴らす。財政制度そのものを見直す時期に来ている。政治の決意を求めるメッセージでもあろう。
Under My Skin
待ちに待ったアヴリルのセカンド♪
ファーストも文句なく良かったが、ややポップ系だったのに対し、
こちらはかなりロック色が強くなっていて、全体的に力強い仕上がりで、どれもサビが耳に残る。
「心の叫び」全開のTAKE ME AWAYから始まり、TOGETHER、DON'T TELL ME と、切ないラヴソングが続き、
女性リスナーの共感を誘う。
かと思えば、前作でいうSK8ER BOI並みの明るいパンクHE WASN'Tでライブでの盛り上がりを想像させる。
正直、ファーストにはそれほど期待してなくて、初めて聴いた時は「意外と」はまりそうだな、という感想だったが、このUNDER MY SKIN は、彼女のミュージシャンとしての成長も見られ、「予想通り」はまりそうだ。