吉野オレ竜ゴンちゃんのお気に入り時事評論

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フロム・ザ・ビギニング(DVD付) ELPとしては2種目のボックスセット。前作「リターン・オブ・ザ・マンティコア」は再結成を記念しての作品だったので、未発表音源も3曲あったが、その価値を高めたのは「新録曲」の数々だったと思う。対して本作は2007年に彼らの母国イギリスで発売されたものを、拘りの日本らしく「結成40周年記念」と銘打って、1夜限りの再結成の興奮冷めやらぬこの時期に発売した、真の意味での「回顧録」とでもいうべき総集編を目指した作品といえる。

前作ボックスで新録により収められていたELP結成前に在籍していたバンドの音源も、見事にオリジナル(クリムゾンやナイス等)を収録。未発表音源として、これまで断片的に発表されてきた1972年プエルトリコでの「マ・イ・ソル」フェス出演時の演奏がフルに初登場している。あまりの高湿度でムーグの制御キースが苦労したという伝説の公演の全貌を初めて耳にした感想は「凄い」の一言。出しの「ホウダウン」から3人が激走する様は、既発の様々なライブ音源と比肩する素晴らしい出来。音も「レディース・アンド・ジェントルメン」の痩せた音に比べ、(分離が良すぎる気もするが)骨太でロック的な醍醐味に満ちていて、カッコ良い。

全キャリアを総括する選曲もまずまずだし、ミックス違いやアーリー・テイクなどの貴重音源も含まれるのも良心的。

なにより、前作ボックスに比べ美麗な化粧箱もなかなかだ。

唯一、星を減じたのはDVD。既発の「マンティコア・スペシャル」を付けた意味はなんだ?という感じ。付加価値は日本語字幕が全編に着いたという事だけ。映像もリストアされてないボケボケのままだし、、こんなものを付ける意味が無いと思う。映像集としては決定版といってよい「ビヨンド・ザ・ビギニング」が出ているんだし、映像がシンドイのであれば、音に徹底して拘って(未発表ライヴやデモテイク等で)ディスク1枚作っても良かっただろうし、無理ならディスク枚数を増やさず、価格面も据え置いてくれたって良かった。

監督と甲子園5 高校野球監督にスポットを当てたシリーズの第5弾。
サブタイトルに「頂点に挑んだ男たち」とあるように、春夏の甲子園で決勝を経験した監督が登場します。

大藤敏行(中京大中京)
西谷浩一(大阪桐蔭)
百崎敏克(佐賀北)
和泉実(早稲田実)
香田誉士史(元駒大苫小牧)
我喜屋優(興南)
岡本幹成(聖望学園)
多賀章仁(近江)
中原英孝(長野日大、元松商学園)

巻末の特別編には、尾藤公さんと松下博紀さん、新旧箕島監督対談あり。

これまでのシリーズ同様、監督や学校の意外な素顔、監督の現在がわかります。
中京大中京はあれだけの伝統がありながら専用球場なし、寮なし、とか。

ただ、決勝経験するほどの監督のインタビューは他の本や雑誌でいくらでも読めるわけで、
新鮮味にはどうしても欠けます。

以前のシリーズのように「甲子園にはなかなか来ないor甲子園経験がない」指導者も
取り上げるスタンスに戻って欲しいですね。

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