ドビュッシー:前奏曲集第1巻・第2巻
先日、ツィマーマンのコンサートで実際に前奏曲を何曲か聴いてきましたが、あまりの衝撃に言葉を失ってしまうほどでした。特に低音の美しさが素晴らしく、「沈める寺」と「西風の見たもの」では、この世のものとは思えないほどの絶美と神秘を体験することができました。
本盤の録音は大変優秀で、ツィマーマンの意図しているであろうデリケートな部分まで巧みに表現できていると思います。また、作品に対する解釈や演奏自体もこの録音当時と現在とで大きな差はありませんでした。したがって、本人的にはこの曲に関しては一つの完成形に達してると考えることができるかもしれません。今後はどうなるか分かりませんが、少なくとも今のツィマーマンのドビュッシーを知るには最高の一枚であることは間違いないと思います。
ツィマーマン・ピアノ・リサイタル [DVD]
さすがツィマーマンのショパン。ショパンの最高傑作といわれているバラード4曲を見事に演奏しています。必見です。それ以外にも、舟歌、スケルツォ2番など見所いっぱいです。
ショパン:4つのバラード、幻想曲、舟歌
すごい…。なんという演奏だろうか。ここまで優しく激しく悲劇的な音を感じさせる演奏は他にはない。楽曲の解釈は人それぞれあってしかるべきだが、この演奏があまりにも超越したレベルにあるため、他の演奏が間違いであるかのような感じすら受けてしまうようになる。また、「バラード4番を通して、私はルバートの概念を成就しようと望んでいる」とツィマーマン自身が語っているように、第4番では聴いて惚れ惚れする完璧なルバートを披露してくれている。例え素晴らしいバラード集が今後現れたとしても、このツィマーマン盤は究極演奏の一つとして別名保存されるだろう。
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番&第2番 [DVD]
第1番は1984年、第2番は1985年の録音である。
これは、ツィマーマン氏が30歳間近、バーンスタイン氏が急逝する5年前の作品となる。
若さ溢れる演奏でありながら、卓越した技術と音楽性がブレンドされ、
既にヴィルトゥオーソとしての風格が出始めている演奏だ。
これをバーンスタイン氏がさらに昇華させており、
一つの芸術作品としての存在感を示している。
若い頃の演奏を改めて観て感じたが、彼の音楽性はブレないように思われる。
それは、彼が音楽に対して真摯にそして一切の妥協を許さず向き合っている証拠である。
今なお進化し続けているのは、彼の根幹にこれが存在するからなのだろう。
第1番に関しては、ラトル氏指揮で21世紀に新たな録音をしている。
(ブラームス:ピアノ協奏曲第1番)
こちらもぜひ聴いてほしい。そして、彼の進化を実感していただきたい。 By雪
ツィマーマン・プレイズ・ショパン&シューべルト [DVD]
演奏については、その素晴らしさを表現できる言葉が見つからない。。。
完璧主義を貫く彼が、記録媒体として世に出す数少ない作品なので、ぜひ聴いていただきたい。
特に、ショパンのノクターンとスケルツォの演奏は、CDで発売されてないのでレアである。
許せないのは、撮影の演出(カメラアングル)である!
音楽知らないだろ?と言いたくなってくる。
(ツィマーマンが完璧なだけに、その憤りは大きい、、、)
演奏DVDを観たことのある人なら、違和感を感じるはずだ。。。
ただ、幸い救いなのは、後半から演出がよくなっていることである。
(演出家が変わったのか。。。)
この前彼のリサイタルに行ってきた。
ショパンのソナタ2番・3番。
あの感動は言葉で表現することができるのだろうか。。。
早くCDとして発売して欲しいのだが、、、。
(30年で20回以上録音に挑戦しているのに、まだ世に出せないとのことだが、、、)
以上、ピアノ初心者の戯言として。By雪