ZOIDS concept art III
おなじみのゾイド絵本第3巻です。
本の形式としてはこれまでの物と同様で特筆すべき点はないのですが、内容には変化が見られるように感じます。ストーリー展開が従来のバトストに近づいてきているのです。帝国はデスザウラーで共和国を追い詰めるが、共和国はマッドサンダーで対抗し、帝国を滅ぼし大陸を統一する。本当に型通りの展開で意外性がありませんでした。ダリオスやトビチョフといったおなじみの地名も登場し、これまでのコンセプトアートがもっていた異質性というか意外性といった物がだいぶ薄れてしまってます。ちょっともったいないですね。従来のバトストと同じ展開になるのなら、続きはもういらないかな。1巻を読んだときの衝撃と戸惑いが入り混じったなんとも形容しがたい不思議な感覚をもう一度感じたいです。
今回登場するメカも見所満載です。新型ゴジュラスのかっこよさや、両軍の輸送機、オリジナルゾイドのバスターヘッドなどが興味深かったです。
さて、果たしてconcept art IVの発売はあるのでしょうか?きれいに区切りが付く位置で終わってはいますが、まだ謎も残されています。1年に1冊発売されてきたこのシリーズ。来年の夏を刮目して待て!
ZOIDS VSIII
トミーから発売中の玩具「ZOID(ゾイド)」を題材にした3Dアクションゲームの第3弾。
ZOIDS STRUGGLE
今までに発売されたゾイドのゲームとは方向性が完全に違う作品。
使えるゾイドは13体と他のゲームに比べると明らかに少ない。
ゲームとして考えても、操作性はシンプルで、やり込めば奥が深いものの、格闘ゲームとして考えると本格的な対戦格闘ゲームには明らかに劣る。
ではこのゲームで何が良いのかというと、ゾイドに関するもっと細かい部分。
まずはモデリングが良く出来ている。アニメ調ではなくリアル調でカッコイイ。
ゲーム中は間合いによってスムーズに視点が切り替えられる。
遠距離では見やすくズームアウト、近距離ではゾイドが大きく表示され、迫力の格闘戦が体感できる。
そして他のゲームでは貧弱な表現で描かれている攻撃を喰らった後のダウン。
このゲームでは装甲を破壊され、きりもみで吹き飛び、地響きと土煙を派手にあげてダウンする。
EX必殺技発動前などは、アニメでの必殺技使用時のようにポリキャップ周りが発光したりする。
使えるEX技もアニメを再現した機体特有のものから、カスタマイズパーツで選べるものまでカッコイイものがイロイロ揃っている。
カスタマイズで付けれる武器も豊富で、販売されたカスタマイズパーツはほとんど揃っている。
字数制限があるので語りつくせないが、ゾイド好きなら買って損はしないと思う。
逆に、面白い格闘ゲームを探してる方は、他のゲームを探した方が良いだろう。
ZOIDS concept art Ⅱ
今回の第2巻は純粋に前巻の続きとなっています。
そして、このconcept artシリースでやりたいことは、新しいゾイドストーリーなんだと解ってきました。
従来のバトストやアニメ作品等との関わりは一切ない。ヘリックもゼネバスも登場しない、全く新しい世界観のもとで語られる、ゾイド星の戦いと戦争の物語です。
登場人物に直接的に名前を与えない、ゾイドの詳細性能をアピールしない等、細かい情報を全部ぼかすという手法は、今まで採られたことのないアプローチであり、非常に異質な印象を受けます。また、相変わらず情報量が少なく、詳細設定大好きな方には物足りないでしょう。
この2巻は、起承転結でいうと、まさに承の部分。あと二巻くらいかけて完結させてほしいですね。ただ、最大のネックはやはり値段。この情報量で3000円は高いです。もう少し安いと、もっと多くのゾイドファンに薦められるのですが…。