夜の帳、儚き柔肌
原作未読、評判の良さ&森川さん目当てで購入。
花降楼シリーズCDは全体を通してレベルの高い作品が多いですが、本作も、財閥のボンボンでイケメン、なおかつ実は優しく性格も良いという、非の打ち所のない蘇武貴晃を森川智之さんが王道の美声で、また、美しいのに自分の外見にコンプレックスを持つ、心優しく控えめな忍を岸尾だいすけさんが可憐に好演しています。
一応舞台は現代。実際貴晃は携帯電話も使っていますし(笑)
が、そんな時代でも結核で死にかける忍は、薄幸の美女、という形容がぴったりです。
そして貴晃は白馬に乗った王子様。
時代も国も設定も違いますが、シンデレラストーリーを地でいく感じ。
そんな中、恋敵である原がいい味出してます。
忍を愛するが故に貴晃から忍を奪い、命を救うために敢えてひどい言葉を吐き、愛するが故に忍を貴晃に返す…本当に泣けます。
二人はいつまでも幸せに暮らしました…めでたしめでたし、と願わずにはいられないカップルです♪
愛で痴れる夜の純情 華園編 (花丸コミックス)
とうとう完結です。この2人の話は、一番お気に入りで一番苦手です。シリーズの中で、一番切ないと思うからです。受が不特定多数の相手と関係するのは、設定が設定だけに仕方ないことですが、この2人の場合は、攻までが、受以外には抱かれているという事実を思うと、普通の話より切なさ倍増です。綺蝶はもともと、色子の仕事も楽しんでいたみたいだし、他人と肌を合わせるのも苦にならないタイプみたいだけど、蜻蛉は真逆です。だから、綺蝶がというより、蜻蛉の気持ちを考えると複雑でやるせない気持ちで一杯になります。最後の方で、東院が抱かれたくなったらいつでも相手をするみたいなことを言うんですが、その時の綺蝶の様子が、何年も抱かれる仕事をしてきたから、身体がそれを欲しがる時もあるけれど、蜻蛉に対する想いがあるから浮気はしないという感じに見えました。やっぱり、身体を売っていた事実は消せないんだなぁと切なくなりました。小説では途中の話と現在の話で、もう一冊出ていますが、文章で読むのと、樹先生の美麗な絵で読むのとでは感じる切なさの度合いも違うので、私の心が切なさで壊れない内に、2人の話は、ここで終わらせて欲しいと思います。余談ですが、抱かれている綺蝶も見てみたかった。もちろん他の相手では嫌なので、蜻蛉に頑張ってもらって、たぶん色っぽいであろうその綺蝶の姿は、蜻蛉には一生見ることは出来ないのかな…。蜻蛉頑張れ!!
愛で痴れる夜の純情 禿編 (花丸コミックス)
愛で痴れる〜の小説がコミックス化した作品。
小説も非常に良かったですが、さらにコミックスになってファンには大変嬉しいです。
丁寧かつ繊細で美しい絵を描かれる樹先生の絵が好きな方には是非オススメ!!
漫画の完成度は高いほうだと思います。
☆1つ減らした理由はただひとつ・・・フキダシは普通の形にしてほしかった・・・。
愛で痴れる夜の純情 (花丸文庫)
ウサギ狩り (二見シャレード文庫 す 3-1)
どう考えても「ウサギ耳」を生やした男子のBL書くためなだけの世界設定・他色々に
軽〜くめまいが…
「うわっ、やっちゃったかなぁ」と読み始めはちょっと思いました
が、しかし意外にも良かったんですよ!突っ込みどころ満載ですが!!(←正直ですいません)
ただ、作者さんがノリノリで書き上げたであろう「萌え」ポイント、
例えば主人公の無愛想な美人顔に愛らしいウサギ耳っていうギャップ萌えとか
貞操帯を使った羞恥プレイ萌えなんかをことごとくスルーしまくり
攻めと受けとの会話やエピソード、時々の表情なんかがツボだったのでした
攻めの狩野が、相手の弱みを楯に取って「かわいらしくおねだり」を強要しておいて
いざいざ受けがやってみせると目をまるくしたまま「うわー…強烈」とか言うあたり
その上真顔で「いやいや。いいもん見せてもらったよ」とか(笑)
なんかこういう純情が私にとってはニヤニヤっと楽しかったので、★4つにしました
リアリティと虚構を上手に取り混ぜた緻密な設定や表現、先を推測できない奥行きある展開、
胸を絞られるようなせつなさや感動などをお求めの方にはキッパリお勧めできません!
が、そうですね、
すごく疲れている時、何も考えたくない時、明るい気分になりたい時なんかどうでしょうか?
サラッと読めてシリアスのち所によりコミカル風味、あり得ないマニアック設定に
イロイロある割と濃いエッチ、結局は甘アマだし貞操は攻めだけに捧げられてる安心設計です