ギリシア神話を知っていますか (新潮文庫)
筆者の私見で選ばれたギリシャ神話の逸話がわかりやすく、親しみやすく書かれています。ギリシャ神話の逸話を耳にしたしたことのある人が、ほかにどんなものがあるのだろうと気になったら、手にとって是非、一読して欲しいと思います。
この本を読まれ後に、同じく阿刀田さんの書かれた「私のギリシャ神話」(集英社文庫)を読まれるのも良いと思います。
もっとも、学問的というかキチンとしてギリシャ神話を知りたいという人には、別のそれなりの本がいいかと思います。
新約聖書を知っていますか (新潮文庫)
聖書(旧約・新約)は何度となく耳にする本ではあるが、中身については知らないことが実状では?自分も聖書に気軽に触れるつもりで手にしました。
期待に違わぬ、旧約聖書の気軽な入門書としては(学問的ということではなく)最高の本だと思います。
やはり、ヨーロッパ等に触れる時に(旅行したり、本を読んだり)、やはり、聖書については知らないより、知っていた方がよいと思います。
聖書にあまり興味のない方も、軽い気持ちで読めますし(非常に読みやすい)一読して決して損のない本だと思います。
この本を読まれる前に、是非、「旧約聖書を知っていますか」を読まれることをお薦めします。先に「旧約」から入られる方が良いと思います。
この本は読んだ多くの本との相対!比較では★5つのレベルだと思います。しかし、多くの人が「旧約」を読まれた後に本書を読まれるのではないかと(読まれたのではないか)考え、「旧約」の方が若干読みやすく楽しめたので、「旧約」と比較して★4つにしました。
短編小説のレシピ (集英社新書)
800編余もの短編小説を書いている著者が、短編を書く小説家の工房、短編を書く手立ての極意を開示しています。
短編に親しむための道案内です。見本として登場する作家は、向田邦子、芥川龍之介、松本清張、中島敦、新田次郎、志賀直哉、R.ダール、E.A.ポー、夏目漱石、そして著者自身。
具体的に例をひきながら短編の魅力を語っています。たとえば、巧みな比喩(向田)、短編小説の見本帳、最後に一工夫(芥川)、ショックに別のストーリーを加味しての創造(清張)、奇妙な味わいと漢籍の知識(中島敦)、素材の発掘と加工(新田)、モチーフの作品への具体化(直哉)、過度の状況設定から思いがけない結末へ(ダール)、推理小説と怪奇小説の背後に理系の観察力(ポー)、ショートショートの名手(漱石)、どんでん返しの効果(著者)等々。
「朝日カルチャーセンター」(新宿)での講義を中心にまとめたそうです。
シェイクスピアを楽しむために (新潮文庫)
天才シェイクスピアを、軽妙洒脱な阿刀田高が解説するのであるから、面白くないはずがない。
なぜか?
阿刀田が、シェイクスピアと同業者であるからだ。作家が作家を解説すると、作家ならではの視点が楽しい。
作家の心理としては、構成上の矛盾より勢いを重視したはずだなどと説明されると、シェイクスピアの心理のヒダを推理しながら、あるいは追体験しながら、読み解くことができる。
シェイクスピア好きには、貴重な一冊である。もちろん、阿刀田ファンは言うに及ばない。
楽しい古事記 (角川文庫)
日本で一番古い書物のサワリだけを“易しく、面白く”紹介してくれる、時間のない現代人にはとてもありがたい本! 通勤時間に肩肘はらずによめました。
ゲーム好きなわたしとしては、よくRPGなどに登場する「草薙の剣」などの神器の由来やら、色々な神様の名前の由来がわかって、とても楽しめました。
また、筆者が古事記に縁のある土地を旅した際のメモもあり、いつか余裕が出来たら旅行に行きたいなぁという気持ちになりました。