音のプロが選んだジャンル別 厳選ヘッドホン Rock/Pops/Classic/Jazz/R&B/Hip Hop (別冊Begin) (別冊ビギン)
宣伝文句には初心者向けの本だとありますが、なかなかどうして、それなりのベテランも満足できる読みごたえのある本だと思いました。またまた「ヘッドフォンブック」の二番煎じかとおもいきや、いろいろなジャンルのミュージシャンのインプレッションに加え、その道のスペシャリストのレビューもあり、いままでのヘッドフォン本にはない斬新なテイストを感じました。録音エンジニアや音楽プロデューサーのインプレッションがもっとあるとよかったかな。次号に期待したいところです。
ひとヒナタ
人は変われるというメッセージを示した前作「私は私をあとにして」
デビュー当時からアレンジャーを務めた吉俣良さんから離れ、
彼女自身もまだまだ目指すべき自分へと向かっている途中であると思います
そして今作「ひとヒナタ」ではその過程を見せるかのように、
人と人との繋がりを大切にすること、彼女の想いがひしひしと伝わってきます
前述の通り、このアルバムでは人の体温のような温もり、
出逢った人々への感謝の気持ちで溢れており、
「誕生日」「こと」「my present」はまさにそんな誰もが抱く"優しい想い"を
繊細に表しています(人に伝えたいこと程言葉に表現するのは難しいですよね)
背中を押してくれるような力強い意志を感じる「モウイチド」「雨が空から離れたら」
ゆったりとした癒しに包まれる「夏の気まぐれ」「時の列車」「やっぱり」
アルバム曲である「青雲」「青春たちの声がする」にも抜かりはない
そして人との恒久の関わりを歌った名曲「春隣」…
全ては感動さえ覚えるラスト「my present」に繋がります
人から感じる、眩しいくらいに真っ直ぐなヒナタ…
素晴らしい、という言葉だけでは足りないくらいです
神童[2枚組スペシャル・エディション] [DVD]
13歳の天才少女を主人公としたとてもピュアーな作品ですが、才能があるゆえの苦悩など大人の心と純粋な少女の心がよく現れており、見方によってはけっこう骨太のドラマという感じもあり、予想外に楽しめました。松山ケンイチとのからみは、見ていて暖かさを感じると同時に何となく切ない感じもあります。主人公の成海璃子、彼女は当時14歳であり、彼女自身が天才肌ではないかと感じられます。どちらかと言うと陰のある役が向いていると思われますが、はじけるような明るさを持った、NHKの朝ドラの主人公のような役柄も見てみたいものです。
神童 [DVD]
巷のクラッシックブームに乗りかかった訳でないが、最近クラッシックに俄然興味が湧き、たまたまインターネットでこの映画の予告編をみて、俳優さんに興味が湧き購入。
原作を知らないがこの映画を見ていて、神童ゆえの悩み。受験生の苦悩とか、「そうだよなぁ」なんて思いながら本当に自然な感じで肩に力が入らず見ることができた。
ストーリーに関しては、あの制限された時間である程度仕方ないのかなと思いながらも分かり易く描かれていたように思われる。
ですが、終盤の演奏は圧巻だったし、これまでクラッシックというと学生時代無理やり聴かされたし、どうして同じ曲をいろんな人が演奏するの?同じじゃない?と感じていたのに演奏家の解釈、技術、ピアノのタッチ一つでこんなにも変わるのかと、クラッシックに対する「食わず嫌い」を払拭させてくれた映画でもある。
他の方も書かれていたが、最後のうたとわおが連弾するシーンが一番好きだし、ほっとさせてくれる。
今回2枚組みを購入したが、メイキングを見ることでより分かり易かったように思う。
まさに「さざ波」のような、じわじわとココロに響く1本である。
ショパンはポップスだ ―清塚信也のクラシック案内 (CD付き)
ピアニストである著者の視点から、実に堅苦しくない文章で綴られており、クラシックという敷居の高さに戸惑う初心者には読みやすい。まずは聴いてみようかな、コンサートに行ってみようかな、と思える初心者向け案内書。3曲入りのCDも読む前と読んだ後では聴こえ方が違ってくるかも。すでに音楽知識に長けた人には物足りないので、あくまで初心者向けという意味で☆4つ。