怠けてなんかない! ディスレクシア~読む書く記憶するのが困難なLDの子どもたち
仕事で知り合ったある著名なイラストレーターの方が、ある日の食事の席で「子供のころ私はすっごくバカだったんです」と告白を始めました。「教科書をいくら読んでも意味がわからなかったんだ」と言うのですが、僕にはそれがよく理解できずにいました。ずっと気になっていたのですが、この本を読んでその謎が解明されました。同時に、そのイラストレーターが現在にいたるまで、どれだけの努力をされて今に至ったのかもよく理解できました。頭が下がる思いです。この本によると、そうしたディスレクシアの方はかなりの割合でいるそうです。その困難さと克服までの苦労を知ることは、人間として必要なことのような気がしました。ぜひ、子持ちの方には読んでほしいです。
LD(学習障害)とディスレクシア(読み書き障害)-子供たちの「学び」と「個性」- (講談社+α新書)
LDやディスレクシアについて、さまざまな機会に紹介されるようになってきましたが、その理解はまだまだ不十分だと感じています。そういう中で、本書でも多数紹介されていますが、発達障害を抱えながらも歴史に名を刻んだ人々の存在は大きな励ましになると思います。しかも、その分野は多岐にわたり、ようするに「普通」の人と同じように、いろいろな場所で活躍しているということが興味深い研究結果だと思います。かれらが成功した「秘訣」というものは、これからもっと研究されるべき課題ではありますが、「もしかしたら、私のこと???」と感じるように、存在する割合は多いので、自分にとっても身近な問題として読んでほしいです。
図解 よくわかるLD(学習障害)
これまでLDについて書いてある本を読んできたけれど、私には一番分かりやすくて実践的な内容だった気がします。LD以外の障害との関係やその特徴なども図を使って丁寧に書いてあります。LDについては少し知識はあったつもりでしたけど、ほんの一部だったんだな、と改めて実感しました。教育関連の職場で働く人にはぜひ読んでほしい一冊だと思います。
ケース別 発達障害のある子へのサポート実例集 小学校編
特別支援的なことっていったいどうすればいいの?と右も左もわからない、
さらに頼れる上司もいない学校の先生によさそうな、具体的なサポートが載ってます。
僕は、字が読めない。 読字障害(ディスレクシア)と戦いつづけた南雲明彦の24年
彼の講演を聞いた事があります。
時に冗談を交えて悠々と、時に苦しそうに言葉を選んで、、、
辛かった経験談だけにとどまらず、本当に必要な
支援、対応等についても提案されていました。
「今日参加しなかったから、これからも
同じ困難を抱えている人を傷つけていたかも知れない」
そんな気持ちで会場を後にしたことを覚えています。
この本には講演で聞いた話も入っていましたが
新鮮な気持ちで読めました。
特に疑問だった、ご両親の対応や
「本当はこうしてほしかった」など、具体的な
ヒントも多く、同じ困難を抱えている子どもをもつ保護者や
教育関係者の方々にも読んで頂きたい1冊です。