オンリー・ユー ~愛されて~ DVD-BOX
放送された時に見て、それ以来ずっと忘れられませんでした。
2年後ぐらいに再放送されて、録画したテープは大切な宝物でした。
そして、DVDが発売されるのを知って、すぐに予約して発売日に買いました。
放送されてから10年以上たちますが、時代に流されることなく、未だに私には最高のドラマです。
変身
■変身と名づけられたベスト・アルバムの歌詞カードをめくると、最初のページにでかでかと「脱皮」だって! 彼の爬虫類的キャラを考えると、まあぴったりなのかも。■さて、ナンバー1に好きなのは、現代の「ロミオとジュリエット」を思わせる「プライマル」です。直球のラヴ・ソングのようにように見えて実は・・宇宙的な広がりのある名曲。他にも彼の音楽が時代の要求とシンクロしていた頃の蜜月の音楽がたくさん収録されています。04)の「朝日のあたる道」は時の過ぎ行くままというサブタイトルがつけられた、確かなものへの願いの歌。06)の「夢を見る人」は矢野顕子もカバーしていますが、これを聴くと思うのは「出発」のこと。旅立ちの朝の凛とした空気を感じます。 ナンバー2に好きなのは、09)の「ワイズ・オブ・ラヴ」。70年代を思わせるギター・サウンドにのせて歌われるのはこの上ないほどさわやかで静かな確信に満ちたラヴ・ソング。彼がファルセットで「風になれ」と歌うとき、本当に風になれそうな気がする、完璧なポップ・ソング。 おもちゃのピアノのイントロで始まり、大滝詠一なんかを少し思わせる、かわいらしい曲は12)の「クレイジー・ラヴ」 ラストの「スターズ」は「ある夜、世界中に降りそそぐ星屑を全ての人々が見上げる、世界が一つになるようなそんな瞬間のことを歌った歌なんだ」と本人は語ってました。へヴィーなエレキ・ギターのイントロと重いストリングスを引き連れて歌われるこの曲は、確かにそんな壮大な感じがします。でも、なんか顔に似合わず田島貴男って夢見る人なんですね。子供というか、男の子のままの部分がずっと在るんでしょうね。 とかいって最近は「R&R」とか歌って脂ぎったオヤジと化していますが・・それはまあそれですきなんですけど。。
プライマル
思いを強めてゆき、たっぷりと奏でられてきたサビが更にファルセットで美しく昇華してゆく構成を、
甘美なままに息を流し続け歌い上げる田島にヴォーカリストとしての気品さ・才能を感じる。
またこのラヴソングこそ日本のスタンダードに当然なるべきで、ダンディズムで彩るロマンスに
品格が備わったラヴソングはなかなか見当たらない。
そのおかげで、ここで謳われる愛は齢を重ねるほどにメロウな側面をみせてゆく。
リスナーの愛にまつわる全ての場面を、永遠に輝かせる曲想だ。
ストリングス、ジャケットの花束、ドルチェのこえ、必殺のフレーズ、
素敵な夢がいつまでも醒めぬように、麗しい曲想が男性の決然さで貫かれている。