《ニジェール》西アフリカの音楽1~サバンナの響き
西アフリカのニジェール、マリ、ガーナなどで現地録音された音源をまとめたもので、とても庶民的な民族音楽らしい音楽です。
M1は太鼓の伴奏にのせた5人の男声合唱(約3分)。
M2はブンカンという極めてシンプルな一穴管楽器のソロ演奏。音階も限られていますが魅力的な演奏です(約3分)。
M3はクントゥギという1弦の弦楽器ソロ演奏。8歳の少年の演奏だそうですが、なかなか巧みです(約3分)。
M4はドゥンドゥンとグドゥグドゥという太鼓数台と歌のアンサンブル。様々にパターンを変えるポリリズムが面白いです(約11分)。
M5は男声、女声の合唱で、病気治療の祈祷歌唱。手拍子と簡素な打楽器伴奏がつきます。呪詛的な独特の雰囲気です(約7分)。
M6はグルという太鼓と、ウィクという縦笛4本のアンサンブル。素朴な笛の音の絡み合いが良い雰囲気を出しています(約4分)。
M7は2種の太鼓を伴奏にした男声歌唱。
M8はクコという弦楽器ソロ演奏。素朴な音色とメロディの反復、微妙な変化が心地よいです(約4分)。
M9は数名の太鼓による激しいリズムのアンサンブルです(約2分)。
ノンサッチらしい、太鼓の皮や振動が見えるようなとてもリアルな録音で、乾いた空気と土を含んだ風が吹いてくるような、まさに大地の音楽という感じのアルバムです。
西アフリカの教育を変えた日本発の技術協力 (地球選書)
この書籍は、我々「先進国」が「発展途上国」と言われる国々に対して実施する開発援助のあり方、技術協力のあり方を問いただす。
世界最貧国と言われるニジェール(石油が取れる、日本には多少なじみのある国、ナイジェリアの北に位置する)。国民の半分以上が、読み書きができないと言われ、また、国土の3分の2がサハラ砂漠で埋め尽くされ、農作物の収穫も容易でなく、食糧飢饉が頻繁に起きる、そんな国である。ついでに言えば、宗教の影響からか、女性の社会進出も非常に遅れている。そんな国で、長年にわたってアフリカの開発支援に携わってきた筆者が、我々の「常識」を覆すようなプロジェクトを開始した。
貧しいながらも親や地域住民が金銭や労働力を提供して、子供たちのために学習環境を改善する取り組みを支援するプロジェクトがあるという。そんなことありえない、半信半疑で読み始めたが、読むうちに何となく納得がいった。貧しくとも、なんとか子供たちに教育を受けさせたいと切に願う親の思いは万国共通である。その思いをいかにしてくみ取り、形にするか、筆者は考え続けたに違いない。その結果生まれたのがこのプロジェクトである。
公式には「教育」のプロジェクトである。プロジェクトが尊重する「住民参画」「情報の透明性、決定プロセスの透明性」は、民主的社会の前提条件とも言え、もはや教育の枠を超えたプロジェクトではないだろうか。
「漁師に取った魚を与えるのではなく、網を与え、魚の取り方を教えろ」そんな一文を聞いたことがある。そう、人々が本当に必要なのは、助けを待たずとも、自分たちだけで問題を解決できる能力である。
開発援助関係者だけでなく、アフリカに関心がある人にもぜひ読んでいただきたい、お勧めの1冊である。
スワヒリ語のしくみ
何冊も買っているこのシリーズだが、やっぱり面白いのは本書のように「日本語や西欧諸語とはまた違った原理を持つ言語」だろう。
もちろんこの一冊でスワヒリ語が話せるようになるわけではないが、読み物として非常に面白かった。
それにしても、ユニークな構造を持つ言語だ。
例えば、名詞はそれぞれの「グループ」に分けられ、そのグループごとに動詞や形容詞の形が変わってくる。
これはドイツ語やロシア語などの「名詞の性」に似ているが、それらとはまた違った独自の構造だ。
また、動詞にはさまざまな「カシラ」が付けられ、一つの動詞が多くの意味を内包する。
これはむしろ日本語の動詞と助動詞の関係に似ており興味深い。
スワヒリ語はアフリカ各地に多く分布するバントゥー諸語の代表的存在。
この言語の概略を知っただけでも、他のバントゥー語圏の地名などを見て、「あれは、ああいうことかな?」と想像できるようになるのも楽しい。
CHABO’S BEST(1985~1997)VOL.1
これまでのアルバムからまんべんなく代表曲が網羅されています。
選曲は完璧で、強力な内容。
ここに漏れた中にもいい曲はまだまだたーくさんあります。
気に入ったらオリジナルアルバムに進みましょう。