空想英語読本 (空想科学文庫)
私は空想科学読本の愛読者であり、同時に英語の学習も好きなので
この本を購入した。一見するとお馬鹿な本に見えるが、意外にレベルが
高く、学ぶことは多い。著者は米国の大学の日本語学部と英米語学部を
優秀な成績で卒業した米国人の若者である。
本書は、特撮番組やアニメなどに関する表現を英語で表現したらどうなるのか、という趣旨の本である。例えば、「キューティーハニーが変身するたびに、彼女の服は破れ、瞬間的に全裸になります」は「Whenever Cutie Honey
transforms, her clothes rip apart, leaving her buck naked for a split second.」「矢吹丈は試合には敗れましたが、望みどおり燃え尽きて、真白な灰になりました」は「Although Joe Yabuki lost the match, he had fulfilled his wish, spent and burnt out to pale white ashes」
「大リーグ養成ギプス」は「Major League Pitch Priming Cast」「人類補完計画」はProspectus for Human Unity」などのように、特撮やアニメでお馴染みの表現が英語に翻訳され、そこに「どうしてそう訳したのか」という詳しい解説がついている。
本書を英語のあまり得意でない人が読んでも何の勉強にもならないと思うが、ある程度英語ができる人なら、「こんな訳ができるのか」と面白く読めるだろう。