ベスト・クラシック100
このCDに関しては「賛否両論」・・・。レビューを読めば読むほど迷いますね。
スバリ言えば、レビューは個々人の意見までに受け止めておき、自分が欲しければ買いましょう。
多少、曲の短さには物足りなさはあるものの、6枚のCDはテーマごとに分かれており(例えば:元気の出る曲、リラックス出来る曲etc)
聞き所となる部分が収録されています。
この中から全部聞いてみたい!という曲が見つかれば、それはまた発見でありクラッシックへの扉がもう一つ開いたと思えば良いのです!
得か損かを考えず、まず自分の気持ちを優先しましょう。
星4個にしたのは、解説が一枚の紙だけだったので、冊子の方が良かったから♪このお値段では仕方ないのかな・・・。
日本のゴーギャン 田中一村伝 (小学館文庫)
自分の才能を信じ、命を削るようにして描いた絵。そんな絵の実物を絶対に見ようと思いました。田中一村・・ぜひ多くの人に知ってもらいたいと思います。最後は涙なくては読めませんでした。おすすめします。
アダン:バレエ「ジゼル」全曲
ボニングのバレエ「完全全曲演奏」の一つです。文字通りなので、上演版とは演奏が異なります。
私は初版の1994年発売を持っているので、こちらは再版CDですが演奏は同じです。
CDブックレットを読んで私も知ったのですが、アダン作曲で知られていますが、実は第1幕でよく耳にする「ジゼルのヴァリアシオン」はミンクスの曲を挿入し、「村娘のパ・ド・ドゥ」はピアノの練習曲などで
知られるブルグミュラー作曲を入れたものです。いわゆる“共同作品”みたいなものです。
ボニングはこの録音にあたり、初演を忠実にするために散り散りになった楽譜を集めたのだそうです。
モンテカルロ演奏ですが、実はよく知りません。オーボエの音色が薄っぺらいのが気になります。
上演される場合には削除される部分も収録されているので、ジゼルの演奏が好きな私は気に入っていますが、踊るとなると舞台通りの演奏がされるボリショイ劇場CDを使います。ボリショイ劇場CDは廃盤ですが、練習に使いたいならネットで探せば踊れるCDがいくつかサイトで紹介されます。
ジゼルとアルブレヒトを交えた村人の踊りのあと、ジゼルに促されてアルブレヒトが踊る曲は、原曲では「葡萄収穫人の踊り」の一部分とされていて、最後のギャロップの前に配置されています。バレエで聴くよりも丁寧で冒頭部分は重厚な感じもあって私はこちらが気に入っています。
ジゼルの母親がウィリについて説明する場面は意外と長いので実際に全てを上演しているのは英国ロイヤルバレエくらいで大体短縮されます。丁寧にウィリをスクリーンに出したバレエ団もありました。
バチルド姫一行が登場する場面は、角笛役のホルンがとてもいい音色で演奏しています。やはりバレエ上演よりも聴かせてくれる重厚な演奏で貴族が登場したんだな、というイメージが湧きます。
ジゼルのヴァリアシオンは、どちらかと言えば華やかな和音から始まります。テンポはゆったりではありませんが、明るい曲調で終始演奏されます。
ギャロップの前にジゼルが踊るフルートから始まるバレエは、やっているバレエ団がありましたが思い出せません。とにかくあまり上演されない部分です。
最後の狂乱の場面では私が知る限り全曲削除なく上演したのは、キーロフバレエのガリーナ・メーゼンツェワしか知りません。こちらの曲もほとんどが短縮して上演します。
第2幕は演出はさまざまなので何とも言えないのですが、最近は冒頭でヒラリオンと村人が墓場に登場する演出が多くなったと思います。原作はその通りみたいで、「導入曲、猟師の休息と鬼火の出現」と題名がついています。ミルタが登場してからジゼルの登場までの楽曲は上演とあまり変わりがありません。通常はジゼルの登場後アルブレヒトの登場ですが村人の登場曲があります。(ヒラリオンではありません)
アルブレヒトの登場部分は楽譜をよく知らないのですが、オーボエ版とチェロ版とあるようです。
昔持っていたカラヤンのジゼルはチェロ演奏でした。アルブレヒトとジゼルの亡霊場面は上演では6〜7分程度ですが削除曲がないので10分程度あります。
ヒラリオンの場面では力強く演奏されます。この演奏も上演と変わりませんが速いテンポです。その後アルブレヒトとジゼルが再び出て命乞いのあとはパ・ド・ドゥへと進みますが原曲では“獲物(アルブレヒト)を取り返すためのミルタとウィリの踊り”を表すフーガという曲が入ります。ヴィヴァルディかヘンデルのような音楽です。聴くといい曲なのですが違和感を覚える方もいるかも知れません。
パ・ド・ドゥ最後ジゼルの踊りでは通常は木管楽器の演奏のみが使われますが、実際は木管楽器とヴィオラを交互にした演奏で終わるようです。アルブレヒトのヴァリエーションは重厚ですが、テンポが少し速いので重みに欠けます。ホルンメインの金管が上手いので勿体無い演奏です。
終曲は舞台と同じ展開で終わるのかと聴いていたら、トラックが変わって金管や弦楽器で華やかに演奏が始まり再び舞台の静かな演奏と交互に続き、最後はあまり聴いたことがない演奏で終わります。この部分も何種類か終わり方があるようでよくわかりません。