魔王 秋山成勲 二つの祖国を持つ男 (kamipro books)
ヌルヌル事件を基点に関係者への取材を中心にまとめられた本書は、秋山成勲を韓国・日本両面から冷静に分析している。本人へのインタビューが一切ないのは、本書の内容に秋山サイドがなんらかの難色を示したからなのだろうか? 感情的に好きになれない選手である。桜庭戦後のふてぶてしさ、ネット上にあがる数々の疑惑、筆者は”私達の側”の疑問や嫌悪感に応える形で取材を進めながらも、安易な”嫌韓”や”バッシング”に流されることなく私達の知らない”向こう側”からの秋山像を浮き立たせている。韓国側関係者数人へのインタビューは貴重な証言であり、多様な韓国サイドの見解は読みごたえのある内容になっている。本書は新たな秋山像とヒールとしての秋山成勲の形成過程にある種の納得をもたらしてくれる。全体を通して秋山を冷静に、好意的に捉えた内容であり、秋山の証言がまったくないのが余計に不可解であった。もし秋山が不快感を示すとするなら韓国関係者のインタビュー部分であろうか。私は読み終えた後でも秋山成勲を好きにはなれなかった。だが彼に対して同情とも共感とも言い切れない不思議な読後感を伴った作品である。本書を読んだところで秋山を応援する気にはなれないかもしれない。しかし、秋山成勲を理解する手助けにはなりうるだろう。アンチ秋山であるならば、なおのこと読んで損はないだろう。水道橋博士が「筆力あり」と書いたように、一気に読ませるクオリティーの高さも本書の魅力となっている。
なお著者はライターの傍ら、日本プロ麻雀協会に所属し、完成された麻雀から「天才」とも噂されるプロ雀士、田中太陽氏である。雀士独特の押し引きの攻防が随所に見られ、韓国、日本側のワンサイドな意見に流されることのない、地に足のついたバランス感覚に麻雀ファンならば思わずニヤリとしてしまう。(現在は日本プロ麻雀協会を脱退しフリープロとして活動されているようだ)
kamipro Special 2010 AUGUST (エンターブレインムック)
もちろん、リングスのファンにとっても2010年の重大ニュースのベスト10に入れるであろう、ヒョードルの敗北。
そんなセンセーショナルなことが起きた、ストライクフォースの大会をヒョードル対ヴェウドゥムを中心に、というかそれのみをフューチャーした一冊。
この試合の詳細を少しでも知ることが出来れば、読む価値があると個人的に感じました。
ヒョードルへの思い入れが薄いと、少し物足りなさを感じる内容かも知れない。
その中でも良かったものを探せば、「19時女子プロレス」や、「女子格ヨリドリミドリ」などのガールズ(フミ斉藤風に)の元気よさが目立った。
あと水垣選手と、マキシ選手のインタビューもなかなか妙味があった。
どちらも世界的な、軽量級のキーマンだと思うので気が向けば読んでもらいたい。
でも、今号はやっぱりヒョードルがまずありき!!
それに付随したUFCのレビューと、ダナのインタビューも重要!!
K-1 Dynamite!!フィギュアコレクション 1BOX
MAXやHERO'Sに何度も参戦している有名ファイターがフィギュアになりました
結構リアルに再現されています。
ただ引退した人や最近試合してない人がセレクトされているのはなぜ?
とは思いますが好きな人は買いでしょ
ただ全部集めたい人は1BOX買っても揃えられないからバラで買うかなんかしないとダメですね
とりあえず1BOX購入します。
ちなみにシークレットは例のあの人ですかね
K-1 WORLD MAX 2005~世界王者対抗戦~ [DVD]
たしかにブアカーオもサワーも強い。それは認める。しかし我々が待ち望んでいるのは強い日本人だ。大和魂を見せてくれる選手。魔娑斗にしろ佐藤嘉洋にしろ小比類巻にしろ武田にしろ、誰でもいい。完璧な強さを持った選手が出てくるのを待っている。
ふたつの魂 HEEL or HERO
桜庭ヌルヌル事件が06,12,31、三崎「日本人は強いんです」(普段の試合後でもよく口にしており、秋山へのあてつけではない)ノーコンテストが07,12,31であり、時が経っている事、両親(特に冷静でなく、100%秋山を善とする言葉しか発しない母親)の発言よりは、取材拒否されてもクリームを塗る場面を見ていたカメラマンや、試合を裁いたレフェリーの証言、吉田・田村が秋山との試合を拒否した理由などを編集部は周辺取材すべきであった。
本人も多汗症との発言を、乾燥肌と言い換え、本書でもそう記しているのだが、それについてすら触れられていないのでは、ファンに向けての秋山持ち上げ本と評されても仕方なかろう。
更に日本のファイトマネーもUFCのように公表すればいいと書きながらも、自身の額は書かない点、水道メーター入札に関する談合事件を何度も起こすニッコク社長であり、TVで舌禍事件を繰り返すみの氏を「男前」とする点、リング外での強さ・優しさを言いながら、藤原紀香のような活動をする気配さえない(日本での貧困や差別・戦争問題にはスポンサーの絡みもあり取り組めないだろうが)点などには違和感を感じた。
トップが独り占めしたいからこそ、コミッショナー・統一制度はできないのだが、7月にUFCでの試合も決まり、道場も完成した著者においては、良い選手を育て、総合格闘技界の制度改革に向けて尽力を尽くして欲しいものだ。