ザ・リードル (ワールドコミックススペシャル)
いまから約24年前、コンビニでアルバイトをしていた。
一日が終わり、一息ついてから売り場を整理していた時のこと。
本が乱れていたので整理してた時にこの本に出会った。
一言でいえば「ショック」だった・・・
当時読んでいたものといえば、うる星やつらなどの普通のコメディばかりだったが、風聞でなにやら“ロリコン系”といわれる種類の本が出てきたと聞き、ただ単に目新しいものを見てやろうという、興味本位でこの本を開いた。
絵は乱雑に感じるかもしれないが、少し読むうちに虜になった。
一緒に働いていた先輩がトイレに行っている隙に、こっそり自分でレジを打って買ってしまった。
確かに出てくるキャラクター自体は、見た目が幼いものの、いわゆるマッチ売りの少女風でもあり、どこか大人びているのもありで、画面から漂う魑魅魍魎感もあいまって、それはただ単にエロでロリコンという作りではなかった。
出てくるキャラのほとんどが、頽廃的て末期的で救われないが、それも独特な絵柄が、クトゥルフ的とも言える違う雰囲気を醸している。
此処までストーリーと絵がマッチして、しかも自分の中心の何かに触ってきた本は無かった。
作者は新田真子と書いて「しんだまね」と読むところなども合っている。
最近新作は出ていないが、続巻を希望したい。
最終話だけ、他のものと雰囲気が違うが、どちらかというと作者の後期は最終話的でもあるので、本作の前半部分は、この本だけでしか味わえないかもしれない。
しかし、なんだかんだいっても、私の中でのTOP3に入れたい本である。