名人に香車を引いた男―升田幸三自伝 (中公文庫)
いや〜、恐れ入りました。
こんな豪傑が将棋界にいたんですね。
将棋の強さということであれば羽生名人、渡辺竜王なども間違いなく強いのでしょうが、両者を含めエリート色の強い今日の有名棋士たちとは全く異質な棋士に本書でお目に掛かることが出来ました。
それにしても時代の流れといえばそれまでなのかもしれませんが、現役で活躍されている氏の姿を拝見できないのが残念に思われてしまいます。
幼少時から将棋日本一になると言い残して家出をされるまでのお話、その後方々住み込み働きながら木見門下の内弟子になるまでの苦労話、集中の大切さを自覚されてからの快進撃、戦争による悲運の話し、戦後のGHQとの遣り取り、どれも楽しく読ませてもらいました。
花と蛇
伝説的SM小説のゲーム化。オープニングから、力の入ったムービーにため息が漏れました。言わずと知れた、官能小説の金字塔なので、失敗は許されません。そこへ挑戦出来たのはエルフだったからでしょう。システム、ゲーム性はなかなかあって、ミニゲーム風の調教はコツをつかむと楽しいし、癖になるかも。一番大事なエロも充実。ただスカトロ・寝取られ有りなんで人は選ぶかもしれません。私は寝取られが腹立たしかったです。ただし、ストーリー性はその分薄い感じがしました。その点は原作からして、ストーリー性ないから仕方ないかもしれませんが・・・。でも、物語の中で、熱くなる主人公を見て、私も熱くなってディスプレイ前で叫んだりしてました。(エロシーンではないですよ)最近の、どうにも地に足ついてない(勿論、悪い意味で)エロゲーばかりとお嘆きの方にはオススメと言えます。アダルト臭で窒息かも?
花と蛇 [DVD]
初めて、SMというものを見ました。
自分がこれほど、この作品に集中してそして入り込んでいる事実に
ビックリしました。確かに、全裸のシーンは驚いたけど
人形のように完璧な裸体に、いやらしさをはじめは感じなかった。
でも、最後に進むにつれて、画面から吐息が聞こえてきそうな映像。
できれば女性に見てもらいたい作品です。
花と蛇2 パリ / 静子 [DVD]
静子(杉本彩)は、著名な美術評論家・遠山隆義(宍戸錠)の妻。35歳年上の遠山は、男としては役に立たなくなっていたが、静子はセックスレスを不満に思うことなく、幸せな毎日を送っていた。
パリに住む画学生・池山亮輔(遠藤憲一)は、パトロンである遠山の援助を受けながらも、まったく作品が描けないでいる。
そんなある日、遠山が静子を池山の元に使いに出す。静子はパリで池山を訪ねるが、そこには罠が潜んでいた……。
石井監督自身、1作目は杉本彩を“見せる”ための映画だったが、この2作目は、しっかりしたドラマを作った、というようなことを言っている。
確かに。しっかりとしたストーリーがあって、杉本彩のSMシーンを見せる為の映画ではなく、映画(ドラマ)を見せる為のSMシーンになっている。
SMの描写は、1作目の方が凄かったかも知れないけれど、決して見劣りのするようなものではない。杉本彩だからこそできた、そこいらのSMプレイよりもハードな撮影だったと思われる映像は、迫力満点です。
宍戸錠、遠藤憲一といった脇役も、魂のこもった名演技を見せていて、グイグイ引き込まれてしまいました。セリフがボソボソゴニョゴニョ言ってて、聞き取り難い部分もありましたが……。
変な意味ではなく、普通の1本の映画として、楽しみたい映画です。あ、でも、生理的に受け付けない人もいるか……。
成人指定です。18歳未満は、観てはいけません。