Blues Odyssey [DVD]
この手のブルーズ関連物というと、まあ、黒人の有名(たまに、そんなでもというのもあるが)ミュージシャンが多いが、ここでは、ヒルビリーの元祖ともいえる白人のフランク・ハッチスンやクリフ・カーライルなどにも触れていて、その辺りは”待ってました!”と、声をかけたくなる考察です。
ストーンズは、ブライアン、ミック・テイラー、ビルが去って、完全に、魅力が9割ぐらい落ちたよなぁ〜。
Moanin in the Moonlight & Howlin Wolf
シカゴ武闘派の親玉ウルフ。死ぬまで白人におもねることなくシカゴのサウスサイドのクラブで演奏していたウルフ。そのウルフのチェス時代の名曲がLP2枚分収録されて、この値段、絶対買いですよ、もし持ってなかったら。
同じシカゴ武闘派のサニー・ボイと同じく、こわもて、バックが抜群、死ぬまで絶倫、という感じ。このCDはイッシュ順は逆で13~24が最初のLPで1~12が後に出されている。ウルフは(2),(5),(7)等、ディクソンの曲をやっていて、それらが幾分コマーシャルな印象も受けるが、今聞くと結構独創的で強烈な個性を感じさせる。ブルーズの名曲(8)の語りの部分はそのディクソンだったり、また体格も似たものがあり、仲良かったのかな。ウルフのアルバムはたくさんあるが、先ず最低、このCDはマスト。あとメンフィス時代のアルバムと、晩年のアルバムを加えると全体像が見えてくるよ。
シカゴ・ブルースの伝説 [DVD]
貴重な映像らしきシーンが次から次へと登場するシカゴブルースの歴史を映像や大物ブルースマンのコメントともに紐解くナイスな企画のDVD。全部で19曲あるそうですが、1曲まるごとというわけでは無いため、それを期待して買うのならやめておいたほうが良い。但しすごい数のブルースマンの映像を見ることが出来て、ブルースファンなら是非チェックしておきたいDVDです。見所は道端で演奏するロバートナイトホーク、時代と場所は50年代のサウスサイド。一発どりで有名なサニーボーイの録音場面。ココテイラーがコメントするウィリーディクソンとの裏話。ジョンリーフッカーのブルースに対する異常なまでの自負心と、ちょこっと演奏する「boom boom」。チャックベリーのコンサート。ヒューバートサムリンのライブ風景とコメント。バディガイのライブ映像「five long~」。ハウリンウルフの「ハウメニーモアイヤーズ」。Mジャガーのコメント。まだまだ他にもたくさんあってとても表記しきれませんが、とにかくシカゴブルースとは何ぞや?の問いかけに答えてくれる偉大なブルースマン達に感謝!
モーニン・イン・ザ・ムーンライト(2イン1)
70年代初めに日本ビクターから「ソウル・ブルーズ・コレクション」と言うブルーズのシリーズがありまして、当時外盤がなかなか手に入らなかった地方ではうれしかったのを覚えています。ところがだ!この親父は抜かされとったんだよ。選者が中村とうよう、桜井ユタカ、日暮泰文だったと思うが、何故何故入っていないの、と言う不思議な現象でした。シカゴ南部派の三羽烏のサニーボーイもエルモアも入っているのにですよ。マディーなんかVol.2までありましたよ。
と云うわけで彼のはじめての日本版LPが出たのが75年に死ぬ少し前だったんですよ。そしてそのLPはかなりの部分このCDのもととなった2枚のLPから選曲されています。
このCDはかなり幅広い時代を対象にしていて入門版としては文句なしでしょう。後年ヒューバート・サムリンがバックをつけた曲は聴きやすくスマートですが、メンフィス時代の荒々しく、どたばたしたウルフはアドレナリンがぶんぶん分泌もの。このCDでは2曲しか入っていませんが機会があったら別のCDで聞いてみてください。
後年に関しては確か「More Real Folk Blues」と言うCDでヒューバートのギターが存分に聴けます。Folkブルーズというのが笑えるけど。
いずれにしてもウルフ親父はとてもCD1~2枚で分かるほど単純でも寡作でもありません。これを機にまた集めてみようかと思い始めました。
死ぬまで武闘派だった親父、私のアイドルです。