永遠の少女マンガぬりえ ポーの一族
ポーの一族、エドガー・ポーツネル命のわたしですから、
ぬりえ という別の形で、久々に感動させて頂きました。
わたしの子供時代、わたしの青春です・・。
額に入れようっと。
トーマの心臓 (小学館文庫)
ある雪の日、身を投げて死んでいったトーマ。彼はどうして死んだのか。どういう思いで死んだのか……。トーマに良く似た少年エーリクの純真な愛。愛を信じることができないユーリの心の闇。そしてユーリの親友・オスカーの真実。……トーマの深い愛に、考えさせられます。美しく、静かで、萩尾作品で一番大好きな物語です。泣けます。
11人いる! [DVD]
遂に、噂のみのカルト作品を観ました。その感想は、先ず結論からいうと『噂に聞くほど悪くない!』でした。
確かに、チャチなセット、無茶なメーキャップ、原作の設定改変、原作のSFマインドが無い、変な科学説明、ナレーター担当者名がクレジットされていない等ツッコミ所が色々ありますが(笑)、その代わり情熱に共感しました。
最大のポイントは脚本です。
原作の設定の改変は、反体制的なモチーフを提示したものです。
原作は新しい宇宙時代をリードする人材をテストするという極めてSFらしい設定ですが、ドラマ版の視点では、上からものを見て人を品定めしていると映ったのでしょう。だから11人目の設定は変えられたのです(と思いました)。
そして露骨に、原作の描いたものを否定し、夢、愛、友情、信頼の大切さをてらい無く訴えています。
リアリティを切り捨てた?演出は、よく言えば(笑)小劇団の舞台演劇を観る様な雰囲気があります。
メッセージのストレートさとチャチなセットはNHK少ドラSF共通のもの、そこにどんな魅力があったかは、ファンならご存知でしょう。そういう点から、稚拙であってもそこに作り手の情熱だけは伝わってくると思います。
※さらに見所は、主演の山城はるかのスーツが彼女のボディラインをくっきり現していてびっくり(失礼しました・・・)。
劇団夢の遊眠社「半神」 [VHS]
元来演劇というものはその臨場感に負う所が大きく、映像にしにくい芸術と言われてきました。また実際に多くの劇団の多くの作品が映像化されてその過程で感動がそぎ落とされた結果、駄作の烙印を押されてきました。そんな中で、夢の遊眠社の「半神」は、感動を損なうことなく映像化に成功した稀有な作品です。
心臓だけを共有した結合体児のシュラとマリアは、自分の不幸に気づかないように世界と隔離された生活を送っている。そんな中で彼女たちの元に一人の数学者が家庭教師として招聘され、双子に隔離された環境のままで世間を垣間見せるという依頼を受ける。そこで双子は、誰もが味わうがけっして自身は味わうことの出来ない孤独というものの存在を知り、それを夢想する。
そして彼女たちが成長し、たった一つしかない心臓が二人を支えきれなくなったとき、彼女たちの両親は結合体児の離断手術を決心するが、そこには2つの難問が隠されていた。どちらの子供を生かすのか、そしてその決断は誰がするのか。
これらの問題に誰もが向かい合おうとしない中で、なんとかして双子を両方とも救うことが出来るのではないか、そう考えた家庭教師は双子とともに世界の果てへと出向き、双子を二人とも助けるべく彼女たちが背負った運命と対峙する。
涙なくしては観ることのできない感動の名作。☆5つ。
ちなみに、昔筑紫哲也氏は野田秀樹氏を評するときに、桑田圭祐を引き合いに出していたが、本当に失礼な話だと思う。もちろん野田氏にですよ。