ばちかぶり ナゴムコレクション
92年にリリースされたナゴム・アゲインシリーズ『THE BEST OF BACHIKABURI』『THE WORST OF BACHIKABURI』2枚のCD全曲にボーナス曲を追加した復刻盤。本作では「妖怪人間ベム」等のカバー曲も無事収録されたので、完璧な復刻盤と言える。また初期作品には歌詞が掲載されていなかったが、今回はトモロヲ氏自ら書き下ろしという大サービス。ジャケは1st12"の蛭子能収の絵(髪の毛だけはトモロヲ氏が後でパンクスらしく描き直したらしい)の背景を、オリジナル12"の「金色」、再発12"の「黄色」から、今度は「銀色」に変更したものになっている。
DISC1は『THE BEST〜』+2曲という構成で、84年12月1st12"EP8曲+85年7月2nd7"EP4曲(+付録ソノ2曲)に加え、87年2月V.A.『子供たちのCity』から「未青年」、さらに未発表スタジオ音源「血涙」が収録された。こちらはパンク編なので必聴だ。ファンクへの過渡期の楽曲「未青年」はいつ聴いても傑作だ。
DISC2は『THE WORST〜』+2曲という構成で、88年2月1stLP『白人黒人黄色人種』7曲+89年8月3rd7"EP「SWIM」3曲に加え、90年6月V.A.『WILD DRAW FIVE』から「悪い噂」「自由自在(ピー・ウィー)」が収録された。こちらは言わばファンク編。
ただ、アナログ盤やナゴム・アゲインシリーズ及びV.A.のCD盤を1枚でも持っている人には、本作は2CD3,990円ということで、ボーナス曲目当てだけではなかなか手が出にくいかなとは思う。
ナゴム再生委員会とは全然関係ないが、メジャー・デビュー後の作品、トモロヲ氏のソロ作品等もそろそろ復刻して欲しいと思う。
色即ぜねれいしょん [DVD]
ぼくは、田口トモロヲ監督の2歳上、原作者のみうらじゅんさんの3歳上である。
映画に描かれる年は1974年(昭和49年)で,ぼくは19歳,東京で学生寮暮らしをする大学生であった。
どんぴしゃりな筈なのに……
映画に描かれる時代感に違和感を覚えるのはなぜだろう。
先ず,役者たちの服装。着ているものは当時を感じさせず,むしろ現代である。
だからからか、出演の顔ぶれが、当時の人物には見えない。
若者が悩むことなど,変わらないから、それに味付けするるのは時代感なのに
そこに失敗した作品なのではないか。
ぼくが、それよりずっと古い『19歳の地図』の方に同時代感を感じてしまうのは、
この作品『色即ぜねれいしょん』が、今を意識しすぎてつくっているせいだろうか。
それとも2,3歳の開きに大きな世代差のある年代なのだろうか。ときは昭和29年から
30年への変わり目である。
子どもたちのCity
2番目に収録されている筋肉少女帯の『23の瞳』は特にお勧めです。
この音源はおそらくメジャーデビュー前の音源で4枚目の『サーカス団パノラマ島へ帰る』に収録されている音源とは大違いです。(筋少ファンの方はご存知だと思いますが)私は初期時代の筋少が好きで、ナゴム時代のレコードを探してました。しかし、いまやナゴム系のレコードなどは廃盤になりプレミアが高く付き入手し辛い現状です。そんなある日『子どもたちのシティ』の復刻です。値段も安いので、ぜひお勧めです。
色即ぜねれいしょん 【限定版】初回限定生産 [DVD]
いい余韻が味わえます。50代を意識してつくりましたねと
勝手に思いました。広い世代への「うけ」を狙わなかった
ことが味になっています。波乱万丈を予感させる出だしも
終わった見れば、どうしてどうして当時いかにもあった
ような青春話になりました。
ありあまる有名俳優陣が、一瞬だけ登場。
田口監督への敬意、友情でしょうか。
MANOEUVRE(マヌーバー)
マスターベーションから聴いて、トランスフォーマーの存在は知ってはいたが音源を入手する術がなくやきもきいていたところへまさかのCD発売。
期待以上の音だった。リマスターの仕事も上々だ。音圧が素晴らしい。
全体的にマスベと比べて洗練されていて、「おお、卑龍氏が“唄って”いる!!」というところにまず心を奪われた。それぞれ楽器の音も立っており、非常に耳あたりがよくカッコいい。もっと早く、というかリアルタイムでこのバンドを体感したかったと思った。