愛と笑いの夜
サニーデイのアルバムでどのアルバムが最高傑作かということを議論すると必ずケンカになる。(個人的には『MUGEN』)
その最高傑作候補のうちのひとつ。
アルバム単位で音楽を考えることに意味があった時代のアルバムでその構成から果てしなく美しい。
後半に「サマー・ソルジャー」を配置しそこにクライマックスを持ってくることに余裕を感じることができる。
次作までつづく天井知らずの音楽的才能が作り出した唯一無二の奇跡のような音楽。
ROCK AND ROLL HERO
シリアスな歌詞と、シリアスなバンド・サウンドが充満しているアルバムだ。01年リリースした「波乗りジョニー」や「白い恋人達」とは気配も方法論もまったく異なる。02年、桑田佳祐が世に問うのは、生々しい音と言葉だ。
BUMP OF CHICKENやCUNE、初恋の嵐といった若いバンド群の台頭と、ミスチルやスピッツ、THE BOOMなどの自覚的なバンド群が、力強い活動を続けていた。一方で、ソロを名乗りながら徹底してバンド・サウンドにこだわる奥田民生と、井上陽水がいる。今作での桑田佳祐は、充実したバンド・シーンの中でも飛び抜けて成熟した姿を見せ、ため息が出るほどいなせなバンドマンぶりを発揮している。サウンドは基本的にギター、ドラムス、ベース、キーボードの4リズム。グルーヴの太さは特筆モノだ。歌詞のあちこちに散りばめられた、アメリカやイギリスのバンドたちの名曲のタイトルに呼応するように、ブルースからロックに発展した60〜70年代の粗野で艶っぽい音は非常に魅力的。生のバンド・セッションで作りながら、半年に及ぶレコーディングになったのは、サウンドの後処理とソングライティングにかけた時間なのだろうか。どの曲も音が素晴らしい。同時に、バンド文化を支える大きな柱である歌詞も、痛烈でセクシーだ。日本とアメリカの文化の関係を鋭く描いた2は、よくぞコカ・コーラがCMに起用したと驚いたものだが、ロー・ブロー連発の言葉で広く深く今の日本を描いた手腕は見事。階級化が始まるこの国のヒーローは桑田佳祐だと断言する。
最高の恋人(字幕) [VHS]
あまりみんな知らないこの作品。とくかく一度は見て欲しいなっ。内容的には先が見える物語だけど終わってみて気が付いたら涙がポロリってなっていた。
音楽も良くて、多分ケニ-Gだと思うんだけどあのサックスの音色がよりこの作品を盛り上げるもう1つの要素。
見終わった後なんかいい感じでやさしい気持ちになれるみたいな。私的には
DVDになって欲しい。DVDになったら即買いでしょ。
ドリームズ・カム・トゥルー
「うれしいたのしい大好き」にハマって、彼等の追っかけが始まりました。で、デビューアルバムですが、いまだに僕は、ドリカムの最高傑作だと思います。なにしろ曲が良い。この後中村さんのカラーが強くなって行くのですが、これは殆ど吉田美和さんの曲。それがまたいいんです。彼女のブラックミュージックの影響が明らかな歌い方、歌の上手さ、全てが最高。曲でとりわけ好きなのが、「あなたに会いたくて」、「週に一度の恋人」、「Its too late」。でも、他の曲も素敵です。ちまたでは、「悲しいKISS」が評判いいのかな。唯一の不満は、リズムが打ち込み系なこと(これはずっとそうなのですが)。一部生ベースもありますが、ドラムは全部打ち込み。吉田さんのボーカルは、生リズムの方が、絶対いい。ソロアルバム「Beauty&harmony」がそれを示しています。とはいえ、大好きなアルバムです。ドリカムの中では、売れ行きイマイチみたいですが、もっと売れてしかるべきアルバムだと思います。