私的生活 (講談社文庫)
大好きな小説です。ときどき大事な指輪をそっと取り出して眺めるような気分でページを開きます。
この作品の主題は「自由」ではないかと感じていますが、堅苦しさはみじんもありません。
こういう読み方はどうか、と思いながら、御曹司と結婚した乃里子のお金持ちごっこ(!)も大好きです。
すみれ色の香り高いせっけんで体を洗う贅沢。海の見えるマンションでの生活。乃里子さんならずとも
私もうっとりなのです。けれど彼女には嫌みはありません。本来無欲で、自分らしく自由に生きることを
大切にする女性だから。彼女が最終的に選ぶのは、お金でもなく、熱愛してくれるイケメンでもなく、
自分らしく自由に生きることでした。
彼女が本来の自分に戻る過程で、愛が壊れていくのですが、そのときのなんともいえぬ罪悪感と切なさも
余すところなく描かれています。
毛皮も宝石も儚いものではありますが、愛というものももっと移ろいやすく儚いものなのでしょう。
いろいろなしがらみの中で心が堅くなったとき、この小説を読んで、「ああ、こういう生き方もある」と
すこんと明るい気持ちになる、私にとってそういうすてきな小説です。
ジョゼと虎と魚たち(通常版) [DVD]
ごく普通の大学生(恒夫)と、その彼女(香苗)、そして足が不自由な少女(ジョゼ)。
。映画後半は実際に障害を持った相手と付き合うにあたっては、やっぱりこうなるだろうなぁというシビアな本音の部分に踏み込んでおり、男性の観客としては恒夫の態度に同調しつつも、それでも一種の後ろめたさを感じてしまう。それだけリアルな恋愛が等身大で描かれているのだが。哀しさ、辛さを胸に秘めながらも、また力強く前に進み出すジョゼの後姿が胸を打つ。そんなドラマとは裏腹に(?)、妻夫木、池脇、犬童監督の3人によるコメンタリーは笑いが絶えず、ボケ突っ込みの応酬。『さよなら、クロ』もそうだったが、妻夫木が参加するオーディオ・コメンタリーはドラマの進行に沿った会話でありつつ、撮影現場の楽しさが伝わってくるような活気があって実に面白い。
2枚目の特典ディスクでは、73分のメイキング“The Diary of 「ジョゼと虎と魚たち」”が良い。映画の企画立ち上げから完成までを、現場で取材した映像やスタッフ&キャストのインタビューで緻密に追った内容だ。また、本作品の脚本家・渡辺あやが監督した「BUNNY」は、新井浩文が演じた幸治を主人公にした10分程度の短編作品。ある日、幸治の目前に小さなジョゼが現れ「夢をかなえてあげる」と言うのだが、幸治の願った夢とは…というお話。本編でもジョゼの子供時代を演じた子役・菅野莉央(『仄暗い水の底から』や『世界の中心で愛を叫ぶ』にも出演)が再び登場している。ここでも観客をホロリとさせるラストが用意されているので未見の人はお楽しみに。
ジョゼと虎と魚たち [DVD]
下半身不自由で、おばに乳母車に乗せられ散歩に出かけるジョゼ(池脇千鶴)。ある朝、道端で主人公(妻夫木)とばったり出くわすところからストーリーは始まる。恐る恐るジョゼの家でごちそうになった"朝ごはん"のうまさに、主人公の表情が一気に緩む。主人公の「これうまいっすね!」の後の、ジョゼの返事、しゃべり方に、この映画の風味を感じる。なにせ池脇千鶴の演技、雰囲気は、本当に引き込まれ、時折見せる表情の変化は、素晴らしいの一言。 映画の中の「関西弁」は、この映画全体の展開の良さに実にマッチしている。そして、くるりの「ハイウェイ」。2人が思うがままに旅に出る。最高にジンとくる瞬間です。
The Gospellers
ゴスペラーズの若々しい曲がつまったアルバム。
このアルバムは懐かしさとリズミカルで学生らしい雰囲気があります。
特に『Winter Cheers!』『Something in my soul』などが特に。
『Winter~』はコンパの場景が収録されていて実にリアル。
曲自体が若々しく、馴染みやすいアップテンポなメロディで楽しいです。
このアルバムを一言で言うと「ドライブ中のBGMとして最適」。
『Higher』という曲が特にそう感じます。
都会の夜のようなダークっぽさもあり、リードボーカルの黒沢さんの声の強弱も素晴らしい。
オススメは『U'll Be Mine』。切ない恋の歌です。
最近のゴスペラーズにはない、懐かしい弾けた彼らを聴きたい方は是非。
ジョゼと虎と魚たち 特別版 (初回限定生産2枚組) [DVD]
ごく普通の大学生(恒夫)と、その彼女(香苗)、そして足が不自由な少女(ジョゼ)。
。映画後半は実際に障害を持った相手と付き合うにあたっては、やっぱりこうなるだろうなぁというシビアな本音の部分に踏み込んでおり、男性の観客としては恒夫の態度に同調しつつも、それでも一種の後ろめたさを感じてしまう。それだけリアルな恋愛が等身大で描かれているのだが。哀しさ、辛さを胸に秘めながらも、また力強く前に進み出すジョゼの後姿が胸を打つ。そんなドラマとは裏腹に(?)、妻夫木、池脇、犬童監督の3人によるコメンタリーは笑いが絶えず、ボケ突っ込みの応酬。『さよなら、クロ』もそうだったが、妻夫木が参加するオーディオ・コメンタリーはドラマの進行に沿った会話でありつつ、撮影現場の楽しさが伝わってくるような活気があって実に面白い。
2枚目の特典ディスクでは、73分のメイキング“The Diary of 「ジョゼと虎と魚たち」”が良い。映画の企画立ち上げから完成までを、現場で取材した映像やスタッフ&キャストのインタビューで緻密に追った内容だ。また、本作品の脚本家・渡辺あやが監督した「BUNNY」は、新井浩文が演じた幸治を主人公にした10分程度の短編作品。ある日、幸治の目前に小さなジョゼが現れ「夢をかなえてあげる」と言うのだが、幸治の願った夢とは…というお話。本編でもジョゼの子供時代を演じた子役・菅野莉央(『仄暗い水の底から』や『世界の中心で愛を叫ぶ』にも出演)が再び登場している。ここでも観客をホロリとさせるラストが用意されているので未見の人はお楽しみに。