LIVE!!POPCON HISTORYI
ポプコンは特に70年代の音楽を知る世代にとってはとても懐かしい響きがします。
ここでは、パート1として、その第3回から第6回開催分までと、関連する世界歌謡祭のライブ演奏を収めてあるのですが、とりわけ小坂明子の「あなた」に圧倒されるでしょう。この大舞台で朗々と歌う彼女にはその後の大ヒットを予感させるものが十分にあります。
他では上条恒彦の「出発の歌」や後にさまざまな歌手に歌い継がれる「六月の子守唄」。自身が後にヒットさせる高木麻早「ひとりぼっちの部屋」がいいですね。子門真人の名曲「思い出は泪とともに」を歌うのはヤング101にいた高橋キヨシ。じゅん&ネネなんて今では知る人ぞ知る存在でしょうが、「知らない町で」は後年に高木麻早がカバーした知られざる名曲です。あと庄野真代の歌う「明日によろしく」は初めて聴いたのですが、意外にもさわやかなナンバー。ウイッシュはここで2曲歌っていますが、できれば第4回で入賞した名曲「御案内」も入れてほしかったと思いました。
赤い鳥がこの世界歌謡祭で「窓に灯りが・・・」で出場した時には、既に「翼をください」を歌っていた頃で、この演奏でも山本潤子のボーカルが映えるのですが、なぜか歌とバックが完全にバラバラになってしまっています。ライブ一発勝負の怖さと言えるわけですが、これもある意味貴重な演奏かもしれません。
ポプコン・マイ・リコメンド 小坂恭子
小坂恭子というと、やはり「想い出まくら」と
いう感じなのだろうか、やはり1曲目は、
ヒット曲にあたる「思い出まくら」できた。
小坂恭子の曲って、私にとっては、リアルタイムで聞くには、
まだまだ子供過ぎて、世界観がわからなかった。
そんな私が、小坂恭子にどっぷりはまったのは、
高校に入ってからであった。当然LPは廃盤になっていて、
当時、ハンターなどで、漁って漁って漁り幕って、
結構苦労して手にいれた憶えがある。
それが、ほとんどの音源で、こうしてCDになるのだから、
長生きすると、いいこともあるものである。
小坂恭子の歌の好きなところは、
力が入っているような入ってないような、
線の細く聞こえるような、それでも輪郭のある声で、
女性の心を歌うところが、私はとても好きである。
きれいごとも、理想も、夢も、儚い気持ちも、
小坂恭子の声に乗ると、強がりも泣いている様子も、
全て、透明感のある歌になって、すんなり入ってくる。
特に「15. ガラス細工」や「18. 二人の散歩道」などは、
小坂恭子の世界観が、とっても出ていると思う。
フォークと歌謡曲が混ざったような、位置にある曲だが、
耳障りも、決して悪くないし、いま聴いても良い曲ばかりである。
どの曲だか、微妙なのだが、ギターに、
まだデビューする前の、cher(チャー)が参加している。
青春歌年鑑 1975
この年僕はまだ生まれていません。ですので、記憶にはありませんが、史料的な価値を求めて聴いてみました。驚くのはダウンタウンブギウギバンド、ラップのさきがけであると同時にサザンロックやロカビリーの要素をうまく消化してサウンドに取り込んでいる様は驚きに値する。一時はラリーカールトンを目指していた野口五郎さんや、地方のテレビ曲でドラマで良く見かける中村雅俊さん、パンチパーマが印象的な黒沢年男さん、タイトルにどきっとする山口百恵さん、暴走していた西城秀樹さん、ラジオ番組を持っていた甲斐バンド、いい声してた伊藤咲子、ゴーゴーズみたいなキャンディーズ、ジャクソンファイブみたいなフィンガーファイブ。全体的に演歌調サウンドとフォーク調が多いのが特色。ずばり50代のかたにざっくりジャストミィート。まるで飲み屋さんのカウンターに座ったまま、店のママさんと人生相談している錯覚に陥りました。演歌歌謡の情念は深い。わたしばかよねえええ~~、の出だしはなんかすごい。 (7点)