禅とオートバイ修理技術〈下〉 (ハヤカワ文庫NF)
文学か、哲学か、宗教か、分類不能。人文科学の精神世界を縦横無尽に疾走させてくれる不朽の名作。
大学教師時代、深い思索の袋小路で発狂し、電気療法により記憶を失った「私」は、心を閉ざす息子のクリスと、オートバイで旅に出る。旅の途中、古代ギリシャのソフィスト、「パイドロス」に過去の自分をなぞらえた「私」は、失われた記憶を呼びおこすうち、パイドロスにはたどり着けなかった新たな地平を発見していく。
パイドロスは西洋的合理性を重んじる孤高の哲人。だが今の「私」にはオートバイがある。その啓示により、物心、主客の一如を会得して、パイドロスに見えなかったものが見えるようになったのか。表題に反してそれほど出てこないが、禅と銘打たれている理由だろう。この本は、とらわれなくものを見る「観自在」への扉を開いてくれる。深く広い世界につながる本はみなそうだが、すべてわからなくてもよいと思う。また本来禅とは、「不立文字」といって、言葉であらわすものでなく、してもしかたないものだ。理解するものではなく、感じるもの、修行を重ねてわかっていくもの。だからオートバイに乗りこんでいる人なら、形而上学など理解しなくても、この本の世界がわかるだろう。逆に、精神世界を探求する人が読めば、オートバイの哲学的魅力が気になって、乗ってみたくなるのでは。
軽く読める陽性の本ではないが、ラストは明るく感動的。アメリカの本のよいところだ。邦訳版では序文で明らかになっている悲劇とコントラストを描くだけに、それがより際だつだろう。
原書の英文はもちろん、邦訳も見事。簡明だが奥深く、安易な翻訳をこばむタフな原文に立ちむかった翻訳者の奮闘がなければ、著者が身を削ったこの至高の一作、味わえる読者は限られた。敬意を表したい。“LILA”という名の続編が出ている。残念ながら、これは邦訳されていないようだ。
絶版後、うれしいことにこの文庫版が出た。ショベルヘッドをあしらったジャケット・デザインが美しい。トライアンフにしたほうが忠実だったとも思うが、どうだろう。
オルゴールは脳に効く!
スイス製のオルゴールを持っているのでタイトルに興味を引かれ、購入しました。オルゴールの歴史やモーツァルトの音楽効果などの話が面白かったですが、なんといっても、オルゴールを効くと血行がよくなるとか、いろんな事例に驚きました。私はいつも寝る時にオルゴールを聞きながら寝るので、すーっと眠りに入れて気持ちいいのですが、これもオルゴールが脳に効いているということなのか。小さなかわいいオルゴールしか知らない人は、きっと感動するでしょうね。本に付いているCDを聞くと。
CDもオススメです。
ひまわり
チェルノブイリ原発事故から20年。
チェルノブイリには、今もたくさんの白血病のこどもたちがいます。このCDの収益金は、チェルノブイリやイラクの子どもたちの薬代になるそうです。
さらに、これは私がいままでに聴いたJAZZ CDの中でも最高!はじめてJAZZを聴く人も、JAZZが大好きな人も、車の中でも、家でのリラックスタイムにも、誰でもどこでも楽しめる、クオリティの高いCDだと思います。坂田明さんのサックスがすばらしいのです。
ぜひ一枚購入して聞いてみてください。
Sunday
聴きごたえたっぷりのCDでした。リスナー向けのユーロで、AbeatCらしいユーロです。
また、NUAGEが日本語で歌う曲や、DAVE RODGERSとのデュエット曲もあります。
今までユーロビートを聴いたことがない人も聴きやすいと思います。
ケルベロス 地獄の番犬 [DVD]
公開当時、就職3年目の私にとって、衝撃のセリフを含む作品だった。
プロテクトギアはマンガ版の方がいいかな。胸の部分がやぼったい。あと、予算の問題だろうからしかたないのだろうけど、脛当てがいかにもスポンジ製に見えるのが惜しい。
途中アニメを実写でやってるようなシーンがあって、無い方がいいと思うが、押井監督のファンにとっては必要不可欠なのかな。
いずれにしても、平成生まれにはまったく理解不能なストーリーになってしまっているので、リメイクやシリーズ新作の製作は不可能か。