倫敦塔・幻影(まぼろし)の盾 他5篇 (岩波文庫)
『倫敦塔』はエッセイ・旅行記の体裁をとっていながら、現実と過去の境を漱石がふらふらと行き来してるような夢想的な作品。20世紀=現実のロンドン塔にいながら、漱石が立ち会うのは死者の過去の世界。その世界が薄っぺらな20世紀の世界よりもはるかに密度の濃いものとして描かれています。漱石にとっては過去の非現実的な世界の方が圧倒的な力を持っているのです。
『幻の盾』と『カイロ行』は英文学をベースにした古典訳という感じで、『一夜』はストーリーらしきストーリーがわかりずらい非常に幻想的、というより幻覚的なお話ですので、読みにくさを感じるかもしれません。
『ことのそら音』は登場人物の落語のようなセリフ回しとテンポ感から、一般に知られている漱石の趣に一番近いのではないかと思います。それでも主人公は日常でふと「死」という非日常の世界のあらわれに慄き、そのひずみに囚われてしまいます。
この本が出版された当初の題名は『漾虚集(ようきょしゅう)』だったそうです。まさに夢、幻、前世といったものをキーワードにして、現在と過去、現実と夢、日常と非日常の間を漂いながら、そこに潜む実体のないものを描いています。一般に知られている「夏目漱石」とはまた違ったトーンを持つ、もうひとりの漱石、私はけっこう好きです。
るるぶロンドン (るるぶ情報版 B 13)
海外旅行の時はいつもるるぶを購入しますが
ロンドン版もいつも通り、ロンドンの主要なみどころを網羅的におさえていました。
また、わかりやすい別紙マップと、主要スポット間の移動方法と時間が一覧になっているので
自分でプランを立てやすかった。
ショッピングに関しても質・テースト・価格がわかりやすく記載されているから
予算も立てやすいです。
どこかで聴いたクラシック クラシック・ベスト101
こういうクラシック大安売りみたいなのってあんまり好みじゃない演奏ばっかり入ってたりすることが良くあるんですが(私の場合は)、これはすごーく好みだった。全体的に。
特に5枚目、6枚目が好みです。
6枚目の#4のヴィヴァルディの春が個性的で面白いなーーと思いましたよ。
Hdurに入る前のアドリブが。カッコイイ!チェンバロとたぶんソロバイオリンかな?
演奏時間をちゃんとスコア既定の3分で収めようと思ったらこんなに速くなるのね…と、びっくりしました。
あと5枚目の#5のハンガリーが最高。あんなかっこいいハンガリー初めて聞きました!
いや、もちろんハンガリー自体がすごくかっこいいと思いますけど!
ほかにもいっぱい素敵な曲が盛りだくさんです。
と、以上素人発言でした。(笑)
クリスタル~クラシカル・フェイヴァリッツ
彼女の歌声を少し聴いただけで、涙があふれてきた。
それで即購入した。
それから毎日のように聴いているが、とても落ち着けて飽きがこない。
オペラっぽく歌っていないので、一緒に歌えるところもいい。
赤ちゃんにも安心して聴かせられる。
胎教にもおすすめです。
アネットと秘密の指輪 お嬢様とロンドン塔の王子 (角川ビーンズ文庫)
表紙を一目見た瞬間にびっくり。
リチャードがいない!
あれ、リチャードってアネットの王子様ですよね?メインヒーロー的な扱いですよね?ユージンより先に表紙から消えるなんて!そして王太子様が入っているなんて、一体どういうこと!?
まあ、読んでみれば納得の内容。
今回の話では、ユージンや王太子殿下は目立ちますが、リチャードは殆ど目立たない。勿論、この先の行く末に絡む展開だからこそでしょう。
読み終わった感想としては、先が気になって仕方ない。次発売されるのいつですか!
という感じです。
個人的にはアネットとシャーリーのやり取りに和ませていただきました。
前巻からの引きも含めて、次巻への期待。☆五つで。