フジテレビ開局50周年記念DVD 若者たち
1966年のドラマですが、脚本がとても良く今見ても十分楽しめます。
両親を亡くした5人兄弟が仕事、家族、友人、恋愛、自殺、沖縄、差別等の様々な問題に直面し
時には解決し、時には挫折しながらも精一杯生きていく姿に心を動かされます。
各話が本当に素晴らしく、毎回短編映画を見ているようです。
兄弟を演じた、田中邦衛、橋本功、佐藤オリエ、山本圭、松山省二の本物の兄弟以上の素晴らしい演技に、時には笑い、時には泣かされました。
準レギュラーでは長男太郎の元同僚に井川比佐志、その妹で太郎が想いを寄せる康子を小川真由美、オリエの恋人に加藤剛、末吉のガールフレンドに吉田日出子、三郎の放送部の仲間に東野孝彦(英心)等の名優が揃っております。
ゲストでも宮本信子、中村メイ子、露口茂、中尾彬、江守徹、原田芳雄、山本学、大滝秀治、花沢徳衛、常田富士男、藤間紫、佐藤友美、吉行和子、長山藍子、南田洋子、初井言栄、栗原小巻、菅井きん等々の方々が出演されています。
皆さんとても若くて、最初見た時には気付かなかった方もおりました(笑)
33話の朝鮮人差別を扱った話が原因で、34話で打ち切りとなっておりますが、この話はDVDに収録されております。
その後、俳優座により映画化されています。
ドラマではオリエの恋人は漁師を演じた加藤剛ですが、映画では原爆孤児の石立鉄男に変更されています。
以下ボックスについて
映像特典はありません。
ブックレットが付属しますが、インタビュー等は一切なく各話のあらすじが簡単に書かれているだけです。
ボックスの作りは最悪の部類に入ると思います。
観音開きで薄いプラスチックトレイが左に8枚、右に7枚、計15枚のDVDを内側から冊子をめくるように取り出す作りになっていますが、
プラスチックトレイの背表紙が幅広のビニールテープで貼り付けてあるだけなのです。(約5ミリ幅のトレイを8つ重ねてテープ貼り付け)
上の方のDVDを取り出すだけなら問題ないですが、下の方のDVDを取り出すとトレイ6〜7枚の重みがビニールテープにかかります。
しかもトレイの幅は約5ミリ程度ですので、一番下のトレイは重みに耐え切れず簡単に剥がれてしまいました。
ですので、今は別売りのトールケースに入れて保存しております。
ボックスの出来は今一ですが、作品内容は100点以上だと思います。
機会があれば若い方にも見て欲しい作品です。
SPIDER WOMAN スパイダーウーマン
かっこいい表紙と、スパイダーウーマンというタイトルに惹かれて読んでみました。
クモの巣ならぬ、人と人とのネットワークをうまく活かしながら大切にしながら、自分の活躍の場を築いている賢い女性たち。ホントに賢いというか、自由というか、躍動的です。
20人の賢女たちの中には、以前からファンだった和田裕美さんも紹介されていて、興味深く読みました。個人的には、和田さんの雰囲気が好きです。
そのほかの方々はこのたび初めて知りましたが、印象的な方々が多いです。書画家の麗清さんの紹介部分は、個人的に書道が好きなので、興味深かった。
20人ものいろんな分野の賢い女性たちが紹介されているので、自分が共感できる人は見つかるのではないかと思います。
第2作 続・男はつらいよ HDリマスター [DVD]
第一作は未見だが思わぬヒットであわてて創ったもんだろう。結果的にシリーズ最高作となった。私は小林俊一監督で栗原小巻がマドンナの第4作がベスト。クライマックスは寅次郎が実の母(ミヤコ蝶々)に会いに大阪のラブホテルを訪ねるシーンだ。マドンナの佐藤オリエは彫刻家の佐藤忠良の娘であることは最近知った。ミニスカートでセクシー。二人がラブホテルのいかがわしい?部屋に入るシーンは笑える。さて本作は1969年という1月が東大安田講堂闘争を皮切りに学園闘争、70年安保・沖縄闘争が激化した激動の年の撮影であるが映画では風俗としても全く時代の反映というシーンがない。これは山田洋次が故意に無視したのである。山田が日本共産党党員であるという傍証として私は見ている。多くの学生、労働者が戦い逮捕され負傷したのに日共=民青は逮捕者はゼロに近く歌って踊って焼き鳥を食っていたのである。まあそれはともかく寅次郎はマンネリした70年代以降と違いテキヤそのもので焼肉屋で暴れて逮捕されている。脇も東野英治郎、山崎努と豪華で渥美清にひけをとらない好演。渥美はすでに四十代だが若々しい。何度見てもおかしい。シリーズは第6作の若尾文子(着物姿が素敵、若い)がマドンナあたりで止めておけば渥美も長生きしたのでは?山田洋次が殺したようなもんである。
人間の約束 [DVD]
わたしはこの映画をタイムリーで劇場で観た。もし、印象を書けと言われれば、池波正太郎が「銀座日記」で書くように「主題も重厚だし、演出も素晴らしいと思ったが、先ごろ母を亡くし、老年に達したじぶんにとって、この映画の後味が、たのしいというわにはいかなかったのは当然だろう。」というほかない。私の祖母もボケていった老人の一人だった。一緒にニューヨークに行ったときも、ナイアガラの滝を見たときも、もうそこがどこかわからなかった。むかし、都城から遠く遠足に行ったときのことや呉服屋の娘で優雅な日々を送っていたことはいくらでもでるが、夕食を食べたのも忘れ、家の外へ出てしまい警察の方が家に連れてきてくださったこともあった。なにより、便意を覚えたときに便所でどのようにすればよいのか忘れ、手で拭いたこともあった。
そういった人間と暮らしたものにとってこの映画は忘れられないものだ。とくに、息子の一言、こうなったら人間とはいえない動物のようなものだ、という言葉は忘れられない。よく、介護をしたことのないひとが人間の尊厳などということを平気で軽々しく口にするが、この映画が持つテーマは20年近い歳月が過ぎた現在いよいよ大きな意味を持ってきている。政府は老老介護の現状をどう見ているのか、役人は数字をコンピューターで計算するよりも、そこにある現実をどう理解するのか、そこには国家の品格も見え隠れしている。
テレビドラマ版「男はつらいよ」 [DVD]
昭和43年(1968年)10月放送開始。
渥美清40歳。妹さくら役長山藍子27歳。おいちゃんは森川信。おばちゃんに杉山とく子。
さくらの恋人博士に井川比佐志。
寅の中学時代の恩師、英語教師坪内散歩に東野英治郎。
その娘、シリーズを通してのマドンナ役に佐藤オリエ。
その恋人に加藤剛。
寅の弟分、登に津坂匡章(秋野太作)。寅の弟、裕次郎に佐藤蛾次郎。
山田さんがアルバイトで書いたテレビの脚本である。