フランプトンズ・キャメル(紙ジャケット仕様)
~ファンとしては5つ星を付けたいとこなのですが 厳しく☆4つ気分的には3.5といったところ
その主なわけは スティービーワンダーのカバーが入ってるから【I Believe 】曲としては悪くないんだけどこの曲だけ浮いてるような気がします。
他のアルバムでもカバーは演奏してますが これはこの人のイメージに合わない【I'm in~~ you】に入っている【涙をとどけて】の方がまだましです。
その他は良い曲ぞろいで 【Lines On My Face】はComes Aliveと違いイントロがkeyboardから始まってライブとはまたちょっと雰囲気が違います。
【Do You Feel Like We Do】はトーキングボックスは使ってませんが 十分盛り上がれます。
私のお気に入りは【Which Way The Wind Blows】【Just The Time Of~~ Year】です。
この方のアコスティクは本当に綺麗だと思います。メロディーメーカーとしてまたギターリストとしてもっと評価が有っていいと思います。~
Frampton's Camel
ハンブル・パイを脱退しスティーヴ・マリオットと決別したフランプトンが、地道な音楽活動に入りCAMELというバンドを結成した際に発表したのがこの『フランプトンズ・キャメル』だ。(アルバム・タイトルとして表記されているが、この当時の彼のバンドはCAMELと名乗っていた。)
ザ・ハード、ハンブル・パイにおいてそこそこの成功を収めていた彼であったが、ハンブル・パイ脱退後はしばらく不遇の時代を過ごす事になった。しかし母国のイギリスではなくアメリカでの成功を夢見て、地道にライブ活動を続ける。バンドのメンバーの離合集散もあったと聞くが、しかしその苦難を乗り越えてあの大ヒットアルバム『COME'S ALIVE !』が生まれたわけで、実力でアメリカのファンを味方につけた努力とガッツには恐れ入る。
この『フランプトンス・キャメル』だが、今聴いても非常に良く仕上がったアルバムで、これで鳴かず飛ばずだった当時の彼はまさしくツキに見放されていたとしか言いようがない。若干地味な作風である事は否めないが、当時としては繊細でキメ細やかなアルバムになってはいるものと思う。アコースティックでメロディアスな楽曲の比率が高く、ハンブル・パイ時代の豪快なサウンドを期待したファンには少し物足りなさがあったか。「ホワイト・シュガー」のようなルーズなR&Rの楽曲がもう2,3曲入っていたら、この作品のセールスも芳しいものになっていたのではないかと推測される。あえて選んだ作戦だったのかも知れないが、ブルースギターも上手くキャッチーな楽曲も書けるという自分の“売り”の部分を把握しきれていなかったのかも。
フランプトンは今でもライブ活動を行っている。『COME'S ALIVE !』で売れに売れた「Show me the way」を、今でも得意のトーキング・モジュレーターを使って演奏しているらしい。トシを取っても会場に喜ばれる必殺の1曲を持っているというのは幸せな事だ。山あり谷ありの彼の音楽人生であったが、紛れもなくピーター・フランプトンは音楽の成功者だったのである。