純愛えろ期 ((ジュネットコミックス ピアスシリーズ))
僕は男(要するに腐男子)なので他の方とは評価の仕方が違うかもしれません。
携帯の広告を見て、書籍化されているということで通販を利用し買わせていただきました。
読んだ感想は、正直、題名に違和感を感じました。3CP描かれているのですが、純愛してるな〜と思ったのは最初のCP(草食男子×可愛い系中身獣男子)だけでした。このCPに関しては、応援したくなりましたし上手くいって良かったなって思えました(最終的にリバCPになったのは嫌でしたが)。
だけど他のCPが………。ヤるわヤるわで萎えるし、惚れた動機も掘り下げ不足な気がしました。特に最後のCPは蛇足かな。
作者のやりたいことを詰めすぎた感が否めません。2〜3巻ぐらいなら上手く纏まったのかもしれませんが、1巻読み切りものなら詰めすぎ。1CP、強いて2CPに留まるべきだった。これなら題名を裏表紙にもありましたが発情期とかのほうが良かったです。
純愛を求めて買おうと思っている方にはオススメしません。愛はエロいことして更に育まれるものかもしれませんが、そう感じることはできませんでした。
方言に関しては自分の出身(地方)の方言に近いものを感じ親近感はわきましたが萌えはしませんでした。(中四国寄り?)なのでここは評価の対象に入れていません。
総合的に最初のCPだけなら☆5をつけたいのですが、他のCPが純愛だとは思えなかったので☆3で
絵は可愛かったので次の作品に期待です。
スタジオジブリ・プロデュース「コクリコ坂から歌集」
一足先に試写会で映画を見て、映画の主題歌に感動したのは勿論、劇中で多数使われている挿入歌がとても良かったので思い切って購入しました。
主題歌メインで購入したのですが、それ以外の曲も実はとても良くて、
主題歌、挿入歌以外の曲は、
劇中ではインストとして使用されている曲に、宮崎吾朗監督の歌詞と手嶌葵の声が乗る「コクリコ坂からの歌」として作られた曲などが収録されています(一度の鑑賞のためうる覚えですが…)。
歌声は勿論、宮崎監督の歌詞も大変良く、映画のストーリーや内容、海ちゃん、俊君の映画の中の台詞だけでは表現できなかった感情などが実によく表現されていて、聴くと映画の中のシーンを思い出します。
M−2の「エスケープ」やM−4の「旗」、M−13の「愛をこめて、海」などが個人的に大変良かったです。
彼女の歌声は、可愛さやあどけなさと美しさが両立していて、心を浄化するようであり、少し寂しげでもある。
何か他の美声アーティストの歌声とは明らかに違うものを感じます。
ゲド戦記で主題歌テルーの唄 (ゲド戦記 劇中挿入歌)を歌っていたから、2度目の起用はないかと思っていたが、まさかの再起用。
これがジブリが惚れ込んだ歌声なんですねー(納得!)。
清廉な歌声はまさにこの映画にぴったり。
映画を見た人は勿論、見てない人にもお薦めの1枚です。
コンサートがあるみたいだし行こうかなと。
【特典応募ハガキ無し】JAPANESE SINGER(初回生産限定盤B)
通産8作目、プロデューサーは平井堅と松尾潔の共同名義です。松尾氏のプロデュースは『gaining through losing』以来10年ぶりで、ライナーの最後に松尾氏の回顧録が2頁あり、非常に印象的な文章でした。
読むと何か平井堅という、うたうたいの意義深さを改めて実感したくなりました。実際に今作はJPOPシーンの中で彼が立脚する地平の面白みが存分に表れており、且つ今まで培った彼の引き出したちが
更に円熟を迎えつつあることを覚えます。私には充実した傑作だと感じます。
序曲は“歌バカ”と名乗った平井堅の開始に相応しいタイトル“Sing Forever”。おっ、と思わせるのは、ゴスペルの中で彼がクワイアに負けず深い発声をするのでなく、逆に非常に柔らかくうたう様子です。
R&Bとして自らを固めるのでなく、柔軟なポップミュージックとしての立ち方が平井堅であることを思わされました。例えば、ポップスター平井堅としての側面は今や欠かせない魅力ですし、音楽の振り幅の
面白さを表しますよね。3「CANDY」など難しいリズムを泳いでゆくフットワークはさすが。この辺りが"ポップ"を体現できる秘訣かなと思います。難曲を作った櫻井大介・田中直の腕前も実感させられますね。
特に今回、田中氏の斬新なアイディアがあちこちで輝いています。11「Missサマータイム」は川口大輔らしく色彩の鮮やかさとメロディーの良さ。タッチの軽い平井堅はブラジル的な曲調も合うんですよね。
一方R&Bの折衷こそやはり平井堅の本流。今作も聴き所がたくさんあります。
6「さよならマイ・ラブ」は松尾潔の作詞作曲(豊島吉宏も)、編曲に清水信之という注目曲。清水氏の編曲はEPOや村上ポン太氏らと鳴らしていたフュージョン、AORの頃からすばらしく、ここでも絶妙の
バランスでブルース、ソウルのテイストが注がれています。これ以上R&Bに寄ってもPOPSに寄っても出てこない心地よさを成立させうる平井堅もさすが。中庸の美学がここにありました。
7「R&B」。かつてここまでR&Bを演る日本人を客観的に歌ったR&B歌手っていたのかな、って驚きました。山下達郎、吉田美奈子そして久保田利伸どの先達も見事にソウル音楽を日本の感性で描いてきて
それはもう宝物のように輝いており、私はソウルを演る上でブラックになりきる必要性は感じないのですが、ここまで歌詞のなかで謙虚になった人は稀じゃないでしょうか。
8「Girls 3x」。今作で最もカッコイイ曲といっても過言でないはず。7「R&B」で謙虚になりながら、次の曲でいきなりアーシーなファンクをド真ん中に投げ込んでキメてしまう、ここは今作のハイライトでした。
特に曲中盤から後半にかけてスウィングしてゆく様は、もう最高ですね。オルガンもフュージョンの清水信之が聴けたかなという感じ。こういう飛び道具がある辺り、Skoop On Somebodyやゴスペラーズら
引き出しの多いR&Bと同様、日本人のR&Bとして個性が出せるアーティストだと思います。
他方、切ないラヴソングはもうさすがの領域。平井堅のバラードの素晴らしさは、やはり彼の音色でしか表せない情景の色彩です。凛とした空気や悲しみの行間、或いは小さな幸せの、ほのかな温かみなど、
水彩画の優しさで、筆をのばしてゆく色彩の滲ませ方は、平井堅独特の美しさだと思うのです。更に、その色彩には日本的な美しい情感や景色が透明に織り込まれています。メロディにも日本語歌詞にも、
儚い美しさが宿り、サビの瞬間、彼の歌声を通してその場面や感情が降ってくるようです。
透明な想いで溢れるくらいにこちらの胸も動かされる、そんな平井堅のうたの力、彼の透明感でしか表せないバラードこそ改めて他にはない効用だと実感させられました。
尚、今回の平井堅の写真はどれもかっこいいですね。今作のデザインはunited lounge tokyoというチームが担当しているようです。赤を中央に据え、金色が(髪の色も)効果的にアクセントとなり、
チャコールグレイが平井堅というシンガーのキャリア、落ち着いた佇みを想起させるよう。やはり赤が日の丸のようで美しいです。
日本とともにある平井堅そのシンガーの存在感、貴重さ、オリジナリティを想わせ、本当にいいデザインだなと思いました。