駅 STATION [DVD]
1981年作品、
劇は80年頃の事件と60年代からの回想が絶妙に絡み合い題名とおりの秀逸なラスト・シーンをむかえる、高倉・倍賞・根津・宇崎など主役達から端役の阿藤快や山本紀彦にいたるすべての出演者にとっての代表作である文字とおり金字塔のような傑作だとおもう、
高倉健演じる主人公は北海道・雄冬(おふゆ)町出身の設定、
1980年代初頭には未だに雄冬町には「道が通っていない」ことがきわめて重要です、道が通じていない半島の先端にある雄冬町へ増毛(ましけ)町の港から船に乗って帰省するわけです(高倉の故郷が島ではないことが鑑賞のポイントです)、雄冬は駅の無い町だったのです、
海が荒れて船が出ないので立ち寄る倍賞の居酒屋は増毛町所在、二人がMr.ブーを見たり連込宿へ入るのは留萌(るもい)市となります、
最初に居酒屋で高倉・倍賞の出会うシーンにおける深く沈んだエロチシズムはまさに役者の年齢と円熟が役柄と奇跡的に合致したことで生まれた熱気がスタッフたちをも巻き込み神懸り的にフィルムに焼きつけられたような印象を何度見ても感じます、倍賞はこの後で「遥かなる山の呼び声」で再び高倉と共演するのですが、本作で感じさせた樺太まで聞こえそうな大声をふくむエロスをもつ女とはまるで別人になりきれるところに彼女の上手さを感じます、倍賞千恵子のカメレオン的にどんな役にでもなりきれる実力は男はつらいよレギュラーであることで封印されていたともいえますが、その辺のフラストレーションを晴らす目的で男はつらいよは毎回冒頭の寅二郎の夢のシーンを設けていたともいえるかもしれません、
(劇中、烏丸せつ子が雪かきの時に、かじかんだ手に息を吹きかけて暖めるシーンがあります、あれって実は北海道の人はけっしてやらないしぐさだと思うのですが)
幻の城 -大阪夏の陣異聞 新装版 (祥伝社文庫)
宇喜多備前中納言八郎秀家、豊臣家の御危機を聞き、八丈島より泳いで参った!
を正に地で行ってしまった小説。
勿論、実際に泳いで脱出するわけではなく、そこに真田信繁や十勇士達が絡んで行くわけですが・・・・
荒唐無稽でありながら、読後は不思議な爽快感を得られます。
正気と狂気の狭間に自らを投じるに至る、強烈な執念にぐっとくること間違い無しです。
あの頃映画 松竹DVDコレクション 「この子の七つのお祝いに」
地上波放送は私の記憶では1995年夏にテレ東の木曜洋画劇場で放送されたのが最後で、それ以前では、月曜ロードショーで度々放送されトラウマを植え付けられたと言うべき傑作が待望のDVD発売ですか!
これはもうSWのブルーレイ発売よりも嬉しいですわ。
内容は単純に言えば母に恨みを植え付けられた娘の復讐劇ですが、母役の岸田今日子さんの恐ろしいこと恐ろしいこと。
旦那の前で豆腐に針を刺し「殺してやる…」と狂った様を見せるシーンは怖すぎます。
役者陣も実に素晴らしい演技をしてますし、薄汚れたアパートの部屋の小道具ひとつひとつも見事です(日本人形とか)
とにかくDVD発売感謝感激雨何ちゃらって事!
中島みゆき SONG LIBRARY BEST SELECTION
収録曲を見て、母が好きそうかも、と購入。
やっぱり喜んでくれました。
昔よく母が口ずさんでいた研ナオコさんの曲、薬師丸ひろ子さんの「時代」。
私が中学卒業の頃に聴いた「春なのに」、工藤静香さんの曲。
母娘二代で楽しめるアルバムでした。
この1枚では「きっと愛がある」が異彩を放っていますが(笑)これも中島みゆきさんの曲だったのですね……意外な感じです。