ヘンデル:ヴァイオリンソナタ集
この名盤も試聴してすぐに購入を決めました。ムジカ・アンティカ・ケルンによる演奏でバロック音楽の良さに目覚めたのですが、寺神戸亮さんの演奏は、本当に無理がなく、精神性の深いものとなっていると個人的には感じています。表現に大袈裟なものはないのに、ドラマティックな要素を導き、響かせる解釈がとても気に入ってます。チェンバロのルセも大好きな音楽家で、バッハの「フランス組曲」は、旋律がのびのびと歌われてる逸品です。センスの良さがにじみ出ていると言いましょうか。このヘンデルのヴァイオリン曲集は、節度がありながらもやわらかいプロフィールを描き出す秀逸なアンサンブルとして愛聴盤になりました。
ベスト・バロック100
個人的には「バッハ100」をリリースしてほしかったのですが、、、まぁ音楽史に燦然と輝く黄金時代、バロックの音楽は親しみやすく、聞きやすいと思います。演奏も綺麗で聞きやすく、王道といった感じでしょうか。J.S.バッハのカンタータ147番がギターでアレンジされていて、これまた新鮮で素晴らしく仕上がっていると思います。他にもヘンデルやヴィヴァルディ等著名な作曲家の有名な曲ばかりなので、あまりクラシックに縁がない方でも楽しめるでしょうし、癒されるでしょう!
ヘンデル 歌劇《セルセ》 [DVD]
『セルセ』と言えば「オンブラ・マイ・フ」しか知らなかったが、話自体がとても面白くて、純粋に楽しめた。
しかも主な登場人物のほとんどが、きれいな女性歌手。男役のラスマッセン(セルセ役)とハレンベリ(アルサメーネ役)は、青年という感じでとても好印象。そのため宝塚のような感じさえある。
今をときめくバイラクダリアン(ロミルダ役)のちょっと前の映像、飛びぬけて歌と演技が光るピオー(アタランタ役)の姿は必見!
悲劇もいいけど、時にはこんな笑えるオペラで肩の疲れを取りたい。
テレマン:6つの四重奏曲(1730年ハンブルク)
有元利夫のフレスコ画ジャケットと有田正広のフルートを中心としたアリアーレシリーズの24枚目(1996年リリース)。1993年最初のリリースは「パリ四重奏曲集」だったので、足掛け3年でクイケン・アンサンブルと足並みが揃いました。どちらも名演です。伝統を重んじるオランダ一派のクイケンの演奏(重鎮レオンハルト)は格調ある雰囲気、こちらの有田正広、寺神戸亮、上村かおり、クリストフ・ルセ(今ではそれぞれソロアーティストとして活躍)は、もっと気軽に楽しめる(かといって軽々しい演奏というのではない)、まさにアルバムジャケットの「浮雲」の浮かぶ青空のような澄み切ったハーモニーを聴かせてくれます。録音もさることながら、それぞれの奏者のテレマンに対する思いがひしひしと伝わってきます。
発売当初の値段からすると、媒体もBlu-specになってさらに解像度のあがった音楽が楽しめますが、ここはひとつSACDでもお願いしたいところ。アリアーレシリーズは、ジャケットが私の好きな画家だということで、日本人演奏家への注目を向けさせてくれました。このコンビはバロックに限られているようですが(ショパンのピアノ協奏曲はアーティストのポートレイトだった)、まだ紹介されていない作曲家、すばらしい日本人演奏家を紹介して行ってほしいと思います。
テレマン:パリ四重奏曲集
テレマン:パリ四重奏曲(全曲)