クエーサーと13番目の柱
阿部和重は好きで何冊か読んだけれど、いちばんよくわからなかった。
仮想現実が重みを増している現代において、現実というもののありようを
改めて捉え直す……みたいなことなのか……。
たしかに、ストーリー自体はユニークで面白くテンポよく読めるのだけれど、
中途半端にミステリめいた展開が、
最後まで読むと肩すかしな感じがして、
なんだったのかこれは…と狐につままれたようでポカンとしてしまった。
たけくらべ 現代語訳・樋口一葉 (河出文庫)
独特の文体・表現は残しつつも読みやすく現代語訳されている感じがしました。
内容を理解しやすくするにはもっと砕けた方がいいんでしょうが、そこは原文の雰囲気を残すために
あえてそうしなかったんだろうと思います。
ガッツリ読むスタイルが苦手な自分でもすっきりと読み終えることができ、内容も理解しやすかったです。
とりあえず樋口一葉の作品を読んでみたいという人にはおすすめの一冊です。
ライフ・アクアティック [DVD]
良い意味で、間延びしたユーモア感覚が楽しめる、奇妙なテイストの逸品だ。特に、ビル・マーレィとアンジェリカ・ヒューストンの夫婦の掛け合いの“間”の絶妙さは、思わずクスクスしてしまう事、確実だ。いい歳こいた大人たちが、記録映画撮影の旗印のもと、“探検ごっこ”に興じる様は、バカバカしくもうらやましい限り。キッチュな造形の生物や、探査船の断面セットも楽しい。ケイト・ブランシェットやウイレム・デフォーも出演する賑やかな群集劇と言った一面もあり、思わず、ロバート・アルトマンの映画を連想してしまうが(モチロン、アルトマンほど、シニカルではないが)、それもそのはず、かってのアルトマン一家の、懐かしやバッド・コートやジェフ・ゴールドブラムも出演している。それにしても、「マッシュ」や「BIRD★SH○T」(検閲されます~笑)で、トンボ眼鏡のオタク少年ぽかったコートが、、、老けたねぇ(笑)。
THE SMAP MAGAZINE (マガジンハウスムック)
それが「SMAP」です!
ジャニーズ好きではない私の友達はSMAPだけは嫌いではないと言ってきます
アイドルだがアイドルらしくない彼らの魅力がそう多くの人に思わせるのでしょう
そうゆう人結構多いんじゃないかな?
アイドルの寿命は持って五年。
その後は固定ファンによってほそぼそやっていく。
でもSMAPは違う。二十年トップに立ち、君臨し続ける。
アイドルがコント。過去のアイドルのイメージを覆し、日本の芸能界を大きく変えた。
アイドルがバラエティなんて今では当たり前だけどそれをSMAPが一番最初にやり始めたなんてかなりすごいと思う。
ファンでなくとも彼らSMAPがやり遂げてきた数々の偉業は尊敬に値する事だと思う
改めてSMAPがすごいとわかる一冊です
最後に一言。
私言い過ぎ?笑
季刊 真夜中 No.15 2011 Early Winter 特集:物語とデザイン
ひと味違う季刊の文芸誌。ナンバー15ということだが、創刊以来、欠かさず購入している。毎回、特集に工夫を凝らしているのが特長だけど、今回は、物語とデザイン。サブタイトルは「創作・明日の絵本」。
もともとデザインにはこだわりのあるこの雑誌だけど、今回は特にそう。絵本(というか絵のある物語)がいくつか収録されているが、その中でももっとも良かったのが、祖父江慎の「ピノッキオ」。知らない人はいない「ピノッキオ」だけど、今回収録されている物語は、最初に書かれたものだそうで、私が知っている人情味あふれるストーリーとは違うとてもブラックなピノッキオ。まさに大人の絵本。絵もそんなブラックなピノッキオにふさわしい。
そのほかでは、長島有里枝と内田也哉子の「子供の絵本、私の絵本」が良かった。子供にも大人にも読ませたい絵本の数々を写真と対談で紹介している。
次号はリニューアルに向けて休刊ということだが、リニューアル後も期待したい。