明日また電話するよ
有害コミックに指定されようが、
採り上げた題材が一般社会倫理に反してようが
山本直樹の作品は純文学である。
それは「本質的に不愉快で、読者に自己否定・
自己超克をうながす」という文芸評論家の
福田和也氏の言う純文学の定義において。
そしてその不愉快さの底にコロリと、
この上なくリリカルな情景が転がっている。
冒頭の短編「みはり塔」のラスト、
主人公たちが立つ展望塔からの風景を見よ。
何処までも澄みきった世界と、
その前に佇むしかない私たちがそこにいる。
その美しい世界は、あちらの世界や
宗教の言う楽園郷のように私たちを魅了する。
しかし近いがそこに手の届かない乾きに
私たちは肌を重ねることで応えているのかもしれない。
繊細な絵柄に騙されると、危険な毒薬のような作品である。
渚にて【新版】 人類最後の日 (創元SF文庫)
ラストの第九章、これが辛かったです。
読みながら泣いて、涙拭いてまた読んで泣いて…
登場人物が皆、死んで欲しくないキャラクターばかりなので正直、読んでいて余り愛着を抱かないように気をつけて読んでしまっている自分がいました。
日々、清々しく生きた方が絶対にいいんだ!!と思わせる作品です。
戦場のメリークリスマス [DVD]
16歳の時に初めて観てから、
数年おきにレンタルして観ていましたが、DVD導入を機会に買いました。
戦争、宗教、友情、家族、支配するものとされるもの。
そして「愛」。
最後の「メリークリスマス!ミスターローレンス!!」のセリフを残した
たけしの笑顔は最高です。
ときめきメモリアル Girl’s Side from 1st Love&2nd Season ドラマ&イメージソングアルバム~天童壬・真嶋太郎・古森拓~
ときメモGSの天童壬、真嶋太郎、古森拓の3人各々のドラマ、歌、そして1st、2ndのエンディングテーマが最初と最後に入っています。数々の感動のエンディングを彷彿させるテーマ曲はゲームの世界に連れ戻してくれます。
追加キャラ3人のドラマはエンディング後のものではなく、ゲーム途中のイベントを下敷きにした、本人のモノローグで構成されています。追加キャラゆえゲーム中では登場部分が少なかったため、ややもすれば展開に唐突なところもあったりして消化不良でしたが、ここで本人の心の葛藤やそれにまつわる日常が描かれていて、表には出ないもうひとつのストーリーを味わえます。とても楽しいです。
さらに、歌も秀逸で、キャラクターそれぞれの持ち味を出した感動的ないい曲です。さらに声優さんが皆さんお上手です。(特に谷山さんは大げさなくらい気持ちをこめて歌って下さっています(笑))
ときメモファン、特に追加キャラ3人のファンのかたに是非お勧めします。