「鬢多々良」/伊福部昭作品集
このアルバムに納められた曲たちは全て、4年前世を去られた大楽匠・伊福部昭さんの代表作と言っても過言でないものばかりだと思います。
二十弦の曲「物云舞」は、シンプルで典雅な響きの中にも伊福部らしい力強さと躍動感が感じられる傑作です。初演者・野坂恵子の演奏で聴けるのも嬉しい限りです。
「ヴァイオリン・ソナタ」は、個人的に傑作中の傑作だと思います。第一楽章の躍動感、第二楽章の叙情性、第三楽章の推進力、いずれもその裏側には厳然たる意志が流れ、どこをとっても伊福部昭のエッセンスが凝縮されています。これも初演者の小林武史の演奏です。
歌曲「サハリン島の・・・」は、北の寂寥感と純粋さが充溢する、作曲者のバックグラウンドが垣間見えるような曲です。
最後の「鬢多々良」は、先の「ヴァイオリン・ソナタ」と並んで、伊福部昭の最高傑作の一つであると思います。邦楽版「巨大管弦楽」が、伊福部昭の強烈なリズム感に乗って、ときに典雅に詠い、ときに静謐に語り、最終的に乱舞に至る。初めて聴く人にとってはまさに圧巻のサウンド。「かっこいい!!」 の一言です。
オケ版の純音楽作品や、映画音楽しか聴いたことがない人は、是非このアルバムを聴いてみてください。これを聴かずして、伊福部昭は語れないと思います。
私はこれを聴いて、改めてこんな凄い曲を創った人と、少しでも同じ時間を生きたということに喜びを感じました。生誕百周年には、各楽譜出版社、レーベルに派手にやってくれることを期待しています。
MIDORI NO HIBI MEMORY 3 [DVD]
すごく面白いアニメでした。右手に乗り移ってしまうことを除けばありきたりな物語ですが、ストーリーごとにとてもシンプルに、綺麗にまとまってました。
タイトル通り、ラストは少し物足りなかったけど、それでも良質の作品だったと思います。
憎むべき人が出てこないのでスケープゴートが必要なく、もちろんストレスも無し。
小難しい話も無しなので、良い意味で軽い気持ちで見ることが出来るかと。
あそこまで健気なヒロインが現実世界にいるのでしょうか・・・。
アリア・ギャランテ~釜洞祐子オペラ・アリアの世界
始めて釜洞さんのアリアを聴かせてもらいました。日本人でこんなに自由に歌で表現できる人がかつて居たでしょうか!?この素晴らしいテクニック!! そして歌を自由に歌えるという事の素晴らしさを教えてくれるアルバムです。
江戸川乱歩の黄金仮面II 桜の国の美女 [DVD]
この作品の前にまず、パート1である「妖精の美女」を見ることをおすすめします。
のっけからネタばらしをしてしまっています。
前篇後編の2部作と思いながら見るほうが良いかもしれません。
その「妖精の〜」以上に話の展開がスピーディーです。
最後のネタバレは、どういうことなのか一瞬本気で分かりませんでした。
ずいぶん複雑なことをやってのけています。
明智先生が想像している黄金仮面のイメージを支持するなら、
この作品は駄作なのかもしれません。
はっきり言うと黄金仮面、美しくないですから。
ただそれを差っ引いてしまえば、爽快度の高い良質な娯楽作品だと思います。
小林君のおとぼけと先生の突っ込みが、いいアクセントになっています。
波越警部のボケともども、吹き出す回数もいつもより多かったり。
みんなのテレビ・ジェネレーション アニメ歌年鑑1981
昭和56年での「2枚目推挙」9作品としては、以下のようなところですね。
「最強ロボ・ダイオージャ」「愛の学校クオレ物語」「めちゃっこドタコン」「若草の四姉妹」「フーセンのドラ太郎」「じゃりん子チエ(第1部)」「まんが水戸黄門」「ワンワン三銃士」「ハニーハニーのすてきな冒険」……というところでしょうか。
今私が関連曲を持っているアニメは、「おはよう!スパンク」「黄金戦士ゴールドライタン」「Dr.スランプ・アラレちゃん」「戦国魔神ゴーショーグン」「うる星やつら」「まいっちんぐマチコ先生」で全部です。