銀の聖者北斗の拳トキ外伝 1 (BUNCH COMICS)
読後の感想としては、北斗の拳ファン、その中でもトキのファン(あるいはジュウザファン)だけのための作品。
それでも、アマチュアによるマンガの二次創作が市民権を獲得しつつある今の時代、大手が「外伝」とか「列伝」とか、「スピンオフ」とかいう言葉を口実にして二次創作みたいな作品を作る意味ってあるのか、という疑問が残る。
挟まっていたちらしを見るに新潮さん、ラオウとかレイというほかのキャラでも二次創作されているようで。そんなに辛いならコミックバンチやめればいいのに・・・。
いつまで先祖の遺産で食いつないでんだよ。というか北斗の拳は新潮社じゃないし・・・。
ストーリーについてですが、まだ一巻だからぬるいです。そこは仕方ない。だからストーリーの点ではそこまで僕は怒りません。でもこのテンションで続けるとなると、やっぱしんどいかな?
作画についてですが、やっぱり原哲夫のを読んでいるとどうしても見劣りする。
まず肉体にボリュームがない。見るとわかると思うけどこの人の描くキャラは北斗の拳の世界を描くには、線が細すぎるんだな。それこそ二次創作、BLみたいに見えてくる。こちとら男だから、そういう展開か?とひやひやしちゃったよ。
まぁ買うにしてもこの巻には期待しないでください。続巻に期待!
銀の聖者北斗の拳トキ外伝 2 (BUNCH COMICS)
一巻から一転して物語は広がりを見せます。ジュウザ、アミバ、ジャギ、ジード、リュウガがトキに絡んでいきます。極めて原作に近い絵柄で裏北斗のエピソードが少しずつ開示されていっています。次巻はいよいよ覇王が動きだします。
銀の聖者北斗の拳トキ外伝 6 (BUNCH COMICS)
一連の「北斗の拳」外伝群の中では、一番原作を研究し、忠実に描いていると思う。
絵は上手く、男性キャラに品があり、北斗の拳らしい迫力を持っている。
しかし如何せん作者がマジメ過ぎたのか、ストーリーに意外性がなく、終盤は原作をなぞるだけに終わってしまった。
原作キャラが登場しても、ただトキと会話するだけ、トキを手伝うだけで終わってしまい、物語の根幹に絡まないため、物足りなく感じてしまう。
原作では描かれなかった補完作業をもっと大胆に行っても良かったような気がする。
画面から気迫が伝わってくるだけに、何か勿体ない気がした。
特にアミバやジャギなどのB級悪役には、原作に引けを取らないほどの魅力を感じた。
それだけに、彼らが原作通りの展開に沿って、あっという間に退場してしまったのが惜しまれる。
もし「アミバ外伝」を企画するとしたら、是非この作者に描いて欲しいと思う。