非属の才能 (光文社新書)
みんなとちょっと違うことを知り、昔からみんなと同じようにできなかった自分。
同調できず、群れることができず、社会のレールに乗ることもできない自分。
そんな人に、
「君は落ちこぼれじゃない、むしろ非凡の才能を持った天才だ!」
というメッセージを送るために書かれた本です。
かなり、極端の話もたくさん書かれていて、
しかも、この「非属の才能」が作者自身のことでもあることが分かるので
ちょっと冷めてしまうものがあるのですが、
一人ぼっちにいる人に少しでも希望を持ってもらいたいという、作者・山田さん自身の温かいものが
伝わってくる作品です。
同調も非属も、どちらであろうと、いいも悪いもないものだと思う。
ただ、同調する人間が生きやすい社会で、同調できない人間にあてたこうした励ましの本は必要だと思う。
どこか人と違う自分に悩んでいる方に、ぜひ、手にとってほしい本です。
最後の、「行列に並ぶより、行列に並ばせてやろう!」という結びの言葉がとってもよかったです。
絶望に効くクスリ ONE ON ONE 15 (ヤングサンデーコミックススペシャル)
掲載誌であった『週刊ヤングサンデー』廃刊に伴い、今回で最終巻となった本書であるが最後の締め括りに相応しく、多くのゲストを収録し、まさにゴージャスなる最後の晩餐に相応しい内容となっている。
・ 「『諦める』っていうのは… 『努力しない』ということではないんです……」
「それでも人間社会の中で精一杯努力することは、凄く大事なことだと思うんです……」――宗教やネット消費者問題に取り組む人権派弁護士・紀藤正樹
・ 「悪口を言ってると、幸せにはなれませんからね。そこにエネルギーを使うなら、夢を叶えるためのエネルギーに使ったほうがいいです」――格闘界のプロフェッサー・須藤元気(格闘家)
・ 「人生をどういう役割で演じてもいい…、本当の自分ってひとつだけじゃないと思いますよ」――黎明期の家庭用ゲーム機にRPG革命をもたらした男・堀井雄二(ゲームプランナー)
・ 「我々は生涯を通じて、底知れぬ様々な深淵を渡っているのだという意識を僕は持っています。(中略)。しかし、それを乗り越える度に我々は…大きくなっていくのです…」――高い芸術性とユーモアにあふれた幻想的な舞台で世界中の観客を虜にするフランスが生んだ舞台の魔術師・フィリップ・ジャンティ(舞台芸術家)
・ 「考えてもどうにもなんないのが人生だからね。悪い時は悪いんだから。後は良くなるに決まってるんだよ。時計は動いてるんだから」
「僕がいくら努力しても関取にはなれないわけです。でも、その時の自分でできる範囲のことで、楽しいことってあるわけですよ。楽しいことはうまくいくんです」――占星術の第一人者・ルネ・ヴァン・ダール・ワタナベ(日本占術協会副会長)
・ 「行動すれば何かを変えることはできるんですよ。ムリだと思うのは変えた経験がないからだと思うんですよ。」――不死身の愛国ジャンヌ・ダルク・雨宮処凛(活動家・作家)
・ 「まっ赤に燃えて、まっ白な灰しか残らないっていう……。そういう生き方をしたいって思ったんです。そういう生き方しかできないでしょう。何をやってもダメだったんだから」――漫画の太陽・ちばてつや(漫画家)
・ 「自分がここにいるっていうことを…認めてほしいのかな…って… 自分が何者かであるかっていうことを…人の反応を知りたいんです」――超人気者の孤高の哲学的芸人・太田光(タレント)
最終回で5年に及ぶ連載の中で“絶薬”とは “希望”とはとの問いを探し求めて長い旅を続けてきた著者が導き出した結論は象徴的でした。
そして最後に読者に伝えたかった著者のメッセージが、長年愛読していた自分の心に深く響きました。