村治佳織: CONTRASTES [DVD]
村治佳織さんがギターで出す音は、硬質だけど柔らかく、そして音楽的。また、彼女のルックスがそれになぜかマッチしているんですよね。音楽も服装も、彼女の表情、そしてスペインの美しい風景や建物、全てがトータルで素晴らしく一つの美しい世界を作っている。最近移籍して世界に向かって発信し始めたようですが、素晴らしいアーティストなのでどんどん活躍していただきたいですね。DVDの内容も、僕が個人的に大好きなスペインとロドリゴの世界にどっぷりですもんね。コンサートでも生で彼女の”アランフェス”を観させていただきましたが、現在これほど心に響くギターを弾くクラシックのプレイヤーは思いつきません。彼女は司会も堂々とやって笑いもとれる語りもうまいエンターテイナーだからね、あの下町っぽいキャラクターと演奏のアンバランスさ(いや潔いところがあっている??)が、なおさら凄いです。多分、いろいろな音楽をプレイしたり聴いたりして、またいろんな旅行や留学で経験したことが自然に昇華されているのでしょうが、ほんとうに素敵な音楽とイメージが満載です。まだ観てない方はぜひ!
Kaori Muraji Plays Bach
きちんとした演奏だと思う。
ギターでバッハ、この人にいつかやってほしいと思っていたので嬉しかった。
そして、演奏者もさることながら、録音のエンジニアを褒めたい。
この編成でもギターと他の弦楽器が混在するような音にならず、手前にギター、奥に弦楽器というふうに分かれて聞こえるし、どちらが負けるということも無い、くっきりとしたきれいな録音であり、良いテクニックだと思う。
選曲は、ギターで弾くのに適したものを選んだのだろうということは想像するところである。
演奏は、良くも悪くも女性の演奏である。
男性の音色のようなバリッとした音はないかわりに、たおやかな心遣いのある音の並びが聞こえてくる。
私はこの人のファンなのでこれで良いと感じるので星は4つ。
これからもクラシックの曲に取り組み続けてもらいたいと感じた。
CDでわかるギターの名器と名曲 CD付
タイトルのみに捉われずクラシックギターの歴史、文化に関する事柄を広域に扱ってます。
イラストや説明がややソフトで今風ですが内容はかなりのレベルだと思います。
ギター名器の写真はとてもきれいですしとても楽しい内容です。広くお勧め出来ます。
TRES [DVD]
DVDであるからには、CDとは違った何かを求めるのですが、そ
れがギター演奏そのものを見たいのか、演奏者の人となりを知り
たいのか、BGVのような美しさを期待するかはそれぞれかと思い
ます。
このDVDではそれらすべての要素が同等に扱われています。
本人による解説、ヨーロッパの町並み、(美しい)村治さんの
ショット、もちろん素晴らしい演奏など、画的にも音的にも高度
に演出され融合されたDVDです。
この演出が過度、あるいは特定の期待には物足りないと感じ
る方もいるとは思いますが、個人的には曲も映像もギターファン
やクラシックファンのみならず多くの人が楽しめる「綺麗な作品」
に仕上がっていると思います。
アルティメット・ギター・コレクション
スペイン旅行中、バルセロナの王の広場で聴いたギターの曲が気になっていたのですが曲名がずっと分かりませんでした。最近ようやく『ディア・ハンター』のメインテーマであることが分かり、ジョン・ウイリアムスを知りました。(実際、ディア・ハンターは何度か観て衝撃を受けた映画だったにも関わらず結びつきませんでした。)
私はフュージョンのギター曲は以前よく聴いていましたが、クラシックはほとんど知識がありません。しかし、このCDには様々なジャンルの曲が収められており、どこかで耳にしたことがあるものが多くとても聴きやすいです。聴きやすいといっても単なるヒーリング曲とするのはもったいなく、個人的にはじっくり聴き入ってしまっています。私にとってははじめて買ったクラシックギターのCDで他と比較できませんが、大いに満足しています。