NHK大河ドラマ 葵 徳川三代 総集編DVD-BOX
歴代のドラマの中で最もよく関ヶ原の合戦が描かれています。その合戦の直後、徳川家康役の津川雅彦が、寝返りで有名な小早川秀秋に石田三成の居城である佐和山城を攻めるように指示します。そこで姫路宰相池田輝政役の磯部勉の一言が「豆を煮るには豆がらをたく」。この強烈な皮肉。脚本家のジェームス三木さんの台詞にはたわいのない会話の中にも心にグサリとくるものがあります。
蜷川幸雄の稽古場から (クルック)
蜷川幸雄さんの舞台が好きで、今回この本を買いました。
彼の舞台に出演経験のある若手俳優10人の蜷川さんについてのインタビューと蜷川さんから見たそれぞれの俳優、そして、蜷川さんの舞台用脚本の翻訳をしている松岡さんのコメント、すべて読み応え十分です。
俳優にとっては、蜷川さんはかけがえのない存在であり、稽古に挑んでは「蜷川さん私を(僕を)見て!」と言わんばかり(寺島さんは例外かな)。
よい舞台を作るため、どの俳優も心血を注いでいることが良くわかります。そして、蜷川さんの彼らに対する愛情も。
しかし、若い俳優をキャストするため、時にはマイナスの批評がされる場合もあります。それでも、若さゆえのほとばしるものを求めて彼らをキャストするのだろうと推測をすることができました。
犬神家の一族 通常版 [DVD]
本編の映像に関しては、まあ、こんなもんかなと。
個人的には、LD版の方が発色も良いし高画質だとは思うけど、クリア過ぎて、作品世界の空気感とはちぐはぐな印象を与えてしまうのに対し、こちらの方は、世界感に相応の色調、画質だと思います。
こういった問題は、リスナーの使用するモニターやハード、それから個人の好み等で違うものなので、一概には言えないものです。
特典ディスクに関して。
印象としては、ほぼ全編、リメイク版の宣材集という感じで残念でした。
検証!にしてみてもオリジナル版に関して、もっと突っ込んだものが聞きたかった。
そもそも、角川春樹のインタビューが無いのは片手落ちでしょう。
そもそも彼の存在無くしては、犬神家の一族は語れないはず。というか、この映画そのものが存在しないはず。
何故、数ある横溝作品の中から犬神家の一族を選んだのか?
何故、市川崑監督だったのか?
何故、音楽に大野雄二を起用したのか?
おそらく、この映画に対する角川春樹自身の思い入れは誰より強いはず。
彼から語られるべき事は、山のようにあるはずなのに、この特典ディスクには見事なくらい、彼の存在は語られない。
一瀬隆重のインタビューなんかいらないよ。
コレクターズエディションと言うんだったら、いろいろな大人の事情をクリアにして、角川春樹を登場させて欲しかった。
なにせ、角川春樹事務所第一回作品なのだから。
怪談 【通常版】 [DVD]
とても解り易い怪談ものです。多少CGに頼りすぎた感じもしましたが、とても美しい映像です。まだまだ若い女優には負けていられない黒木瞳、今回大役に張り切る尾上菊之助。また、何故か村上ショージが良い仕事をしています。問題はあのエンディング曲。映画の余韻を思い切りぶち壊してくれました。あれはエイベックスの因縁なのかはわかりませんが・・・・。
挑戦者たち -トップアクターズ・ルポルタージュ-
どうしようかと迷っていたけれど、
どうしても、読みたくて注文して
昨日届いた。
「アクチュール」に連載されたものを
まとめてあるものだが、およそ380
ページに渡って、18人の俳優たちの、
その時々に「挑戦」していた映画、舞台
に向かう彼らの姿をインタビューや舞台
稽古する姿、また周りのスタッフ、共演
者などからみた姿など、多角的にとらえ
て、その時、彼らが何を思い何に向かって
いったのかを浮き彫りにしている。
彼らの真摯さ、そして、決して目をそらさない、
その姿がかなりぐっとくる。
そして、それぞれの「今」の姿が、最後に
載っているのも嬉しい。
値段的には高いかもしれないけれど、18人の
俳優たちの思いを、取り組み方を知りたいと
思う人は読んでみるのもよいと思う。