サタジット・レイ監督 三部作 DVD-BOX
サタジット・レイ(母国の言葉ではショトジット・ライと発音するそうである)監督は、インドが生んだ大監督である。第二次世界大戦後、欧米では、ライ監督と黒澤明監督が、アジアの二大監督として、その名を広く知られた時期が有り、日本でも、ライ監督の作品は、高い評価を得て来た。
私は、1970年代に岩波ホールで上映されたライ監督の『チャルラータ』、『ミドルマン』、それにこの『大地のうた』『大河のうた』『大樹のうた』三部作他の作品を見て、深い感動を受けた。私自身、まだ観ていないライ監督の作品を観たくてたまらないが、どうも、若い人達が、ライ監督の映画を余り知らない事が残念でならない。
この三部作の中で私が一番好きなのは二番目の『大河のうた』である。この映画に描かれた母と子の物語は、忘れる事の出来無い物である。又、この映画(『大河のうた』)には、西欧とインドと言ふ主題が隠されて居る事も見逃せない。『大地のうた』の自然描写の素晴らしさも忘れられない。−−私は、あの、水の上に雨が降り始めるシーンが、大好きである。−−
若い人は、是非、この三部作を観て欲しい。この三部作は、あなたの人生に、必ず影響を与える筈である。
(西岡昌紀・内科医)