八日目の蝉 DVD-BOX
確かに感動する部分,共感する部分もありましたし,薫(北乃きい)が最後に聞き逃した希和子(檀れい)のセリフは素晴らしいものでした.
正直,そのセリフだけでもこのドラマを観た価値があるかな,とさえ思いました.
……ただ,観終わってから,ちょっと冷静に考えると……,結局は「不倫したのが悪い」と思ってしまいます.
堕胎を勧める男(津田寛治)の身勝手,本妻(板谷由夏)のキツい言動で希和子に同情してしまいそうになるものの,やはりその前に不倫を選んだのは希和子.
そして,子供・薫の人格,人生を狂わせた希和子の行動はとても肯定できるものではないと云う結論になってしまいます.
まぁ,ドラマの感想は人それぞれ.
突き詰めると,私は檀れいさんをじっくりと観ることができただけでも良いくらいですから.
と,それは良いのですが,作品ではなく,商品として,DVD-BOXなのに特典なしと云うのはどうなんでしょう.
メイキングやインタヴューなどで素の檀れいさんらを観たかったです.
それから,細かいツッコミとして,物語開始の1987年,京野ことみさんと檀れいさんの会話に「できちゃった結婚」と云う言葉が自然に使われていましたが……そんな昔から使われている言葉かな,と違和感.
浮世艶草子 2 (SPコミックス)
浮世艶草子のパート2ですが、話の内容はこっちが上です。
八月薫氏の若干少女漫画っぽいタッチは好き好きがあるかも知れませんが、これだけ画力があれば文句ないでしょう。
特にこういった時代物等における、着流しスタイルなどはかなりの画力がいると思うのですが、氏はそれを八割程度の力でさらっと書いてしまいます。性交シーンもワンパターンでなく、色々な体位シチュエーションを凝らしてくれて飽きさせません。
何よりこのシリーズはストーリーが良く、読んでいる内に江戸時代の風俗に触れるという楽しみもあります。この手のエロ漫画は、往々にしてエロシーンだけの飛ばし読みに陥りがちですが、こうもストーリーがしっかりしていると、きっちり読めてしまうので嬉しい限り。
どれもこれも読み応えがありますが、中でも「吉原細見」と「枕草子」はオススメ。
時代読み物としても、エロとしても優秀。
浮世艶草紙 (1)
絵もきれいで、時代物に合うタッチで見ていて妖艶でかわいくて見応え充分!
全て短編だし、お武家から商家、庶民、はたまた田舎の農民の話まであるので一本調子にならない話がいいです。
江戸の風俗や、性文化がわかりやすく学べます。
今の日本は随分西洋化されてしまったんだなぁなんてしみじみ思います。
昔の日本は性に対してマイナスのイメージではなく、割と大らかですね。
雅な言葉で表現したり、まさに「性文化」って感じですね。
続編も楽しみ!