MTVアンプラグド+3 [DVD]
ジャケの、まだ、細く、頬骨が目立つ感じのマライアに、むしろ違和感を覚える方が多いかもしれませんが、これは買っておきましょう。
「ホイットニーに取って代わった」と表現されてきた彼女も、容姿、パォーマンスともに最近は衰えを指摘する声が多いようにおもわれますが、確かに90年代前半のこのマライアが「マライア」なのでしょう。
曲数が少ないのが不満ですが、途中でマライア自身が「ハイ・トーンはこれくらいにしとこうかしら」と言います。当初、なかなか正式なツアーみたいなものをしなかったのは、そういうことなのかもしれません。
3年後のMSGでのライブもDVD化されており、曲数も豊富ですが、そちらはいわゆる「企画ライブ」で、どこか演出感が漂っていまして、ライブ感はこちらのほうが上です。
95グラミー・ノミニーズ
第37回グラミー賞にノミネートされた曲達です。
今でも一線で活躍されてるアーティストの曲ばかりです。
洋楽入門用にもいいですし当時を懐かしむにも最適な1枚です。
オススメは1、3、8曲目です。
The Ones
マライアキャリーが7オクターブを駆使して勝ち取った全米1位のヒット曲がズラり。デビューから僅か7年でエルヴィス、ビートルズ、マイケルなどが後にリリースしたNO,1シリーズを先駆けて出せるのは流石。当時破竹の勢いだったことを物語る。このすぐ後のRAINBOWというアルバムから全米1位の曲が2枚も出たので、全て揃えたくば2枚組みのグレイテスト・ヒッツをオススメするが、そこまで深入りする気がなければこれで充分。
最もヒット曲のほとんどがバラードばかりで、聞き流すにも少々忍耐のいる内容でもある。名曲と呼ばれそうなバラードは大概のアーティストならば要となるポイントでリリースするのだが、このアーティストはアップとバラードの配分が普通の方々のそれとは全く逆。アップな名作を探す方が大変。それが解ってまずかったと思ったのか、ジャーメイン・デュプリのSWEET HEART収録は唯一の救い。全米1位だらけのアルバムに準えてか、新作としてダイアナロスの全米ナンバー1ソングのマホガニーのテーマを収録。壮大なバラードがお好きな方にはオススメなベストアルバム。
アンダー・ザ・ミスルトウ
2011年11月2日リリース。ジャスティン・ビーバーのクリスマス・アルバム。
ジャスティン・ビーバー(Justin Drew Bieber, 1994年3月1日 - )は、ぼくの初歩的な足し算があっていればまだ17歳である。カナダに生まれ、オンタリオ州ストラットフォードで育った。ピアノ、ドラムス、ギター、トランペットなどの楽器を独学で学ぶ。2007年末頃から、彼はアッシャー、スティーヴィー・ワンダー、Ne-Yo、マイケル・ジャクソン、ジャスティン・ティンバーレイクなどの曲をカバーしてYouTubeに投稿し始める。それを『発見した』のが、スクーター・ブラウンで、ソーソーデフ・レコーディングス社のマーケティング担当役員だった彼は、ビーバーをアッシャーとの面会を実現させ、彼の演奏を間近で見て感銘を受けたアッシャーは、アイランド・レコード社が主催するオーディションに出場させる。そして2008年10月に契約を実現させる。つまり、YouTube × アッシャー × スクーター・ブラウンがこの少年の力を世界に知らしめたのだ。
そして、このアルバムでは、そのアッシャーやボーイズIIメンとのデュエットやコーラスを披露しているのだが、どう贔屓目に聴いてもアッシャーやボーイズIIメンが押されているのだ。なんという事だろう。
稀代のボーカリストと20周年記念アルバムをリリースしたスーパー・ボーカル・グループが、この若干17歳というジャスティン・ビーバーの光り輝くボーカリストの才能に、本気で勝負しないわけにはいかなくなっている。ジャスティン・ビーバーの才能を発掘したアッシャーにしてみれば、予想していた成長なのかもしれない。『The Christmas Song (Chestnuts Roasting On An Open Fire) (Ft. Usher)』でのアッシャーは、ジャスティン・ビーバーの柔らかく伸びる変幻自在のボーカルを嬉しそうに見守って歌い添えているようにすら聴こえる。
圧巻は、ボーイズIIメンをバック・コーラスに据えての『Fa La La (Ft. Boyz II Men)』だろう。もう完全に20年選手のボーイズIIメンが押されている。このアルバムにはアカペラ・バージョンの『Fa La La (Acapella) (Ft. Boyz II Men)』も同封されているのだが、楽器なしの声だけの二組のアーティストの真剣勝負は素晴らしく。最近自身の道筋をはっきり掴みきれていなかった感じのあるボーイズIIメンがジャスティン・ビーバーの光り輝く才能に触れて、往年の魅力を取り戻しつつある気すらした。
これからのクリスマス・シーズンにこのPVをGoogle ChromeあたりでTVCMにしてガンガン流しそうな予感がする。ジャスティン・ビーバーのこのアルバムを聴くと人間というのは人によっては二物も三物も数限りなく与えられているのだな、と思うし、YouTubeという存在の凄さを感じた作品だった。