たかじんのそこまで言って委員会 超・天皇論(2枚組) [DVD]
「東京では放送しない」という路線で有名な「そこまで言って委員会」が
満を持して「天皇論」をテーマに挙げた意欲作。
これまでの放送回を見ている人ならわかるかもしれないが、
「そこまで言って委員会」の面白さの本質は、
「東京発」では実現し得ないクオリティの高さだ。
言い換えれば「地方発」だからこそ実現できたのであろう、
論客たちの自由闊達な雰囲気が、本作品の至る所から伝わってくるのだ。
もちろん、本作品のために録り下ろしした独占企画にも、
ムダな演出や”賑やかし”などは一切無く、
テーマに対して真正面から取り組んだという誠実さが伝わってくる。
本番組の仕掛人、やしきたかじん氏の天皇や皇室に対する思いと
テレビ番組づくりに対する誠実さが見事に合致したのだと思う。
本作品のキャプションにもあるとおり、天皇や皇室という存在は
「日本人ならば避けては通れないテーマ」なのだから、
東京発でも地方発でも、堂々と胸を張って取り組んでほしいし、
東京のテレビ局のほうが予算も人脈も取材先も豊富なのだから、
「そこまで言って委員会」よりも見ごたえがある「天皇論」を
展開できるはずなのだ。
しかしながら、少なくとも本作品に関しては「地方発」の方が
情報の質も量・自由度も豊富になっている現実・・・
本作品を通じて「東京発」のコンテンツの価値とは何なのか?
を考えてさせられてしまうほど、実に意欲的で面白い作品だった。
たかじんのそこまで言って委員会 超・原発論(2枚組) [DVD]
このシリーズを購入して5本目になります。原子力推進派の武田さんが、福島原発の事故を境に反対派になった、今の日本の原子力は安全対策よりも企業の利益優先ということが見えて、各電力会社の役員が役人の天下りで考えられない金額の給与をもらていて非常に腹が立つ!
今年の電量料金値上げより役員の解雇で電力料金値上げを下げるべきだ!
日本経済の不都合な真実―生き残り7つの提言
日本のかかえる問題から目をそらさず、堂々と論じる姿に感銘しました。
大切なことは、ただ問題を指摘するだけでなく、どうしたら日本を強くできるか
考えることですね。そこで、7つの提案をじっくり読みました。提案に賛成です。
特に大切なのは規制緩和だと思います。財政出動なしで内需を増やすことができて
日本の国際競争力を強くすることができるのが、規制緩和だと思います。
日本の医療産業は技術力が高く、規制緩和によって成長産業になれるという、
辛坊兄の考えに賛成です。シンガポールやタイが規制緩和によって、医療産業を
成長産業にしていますが、より高い技術力を持った日本の医療産業は、規制さえ
緩和すればアジア1の高度医療先進国になれるのは明白です。今の日本は、
医療を社会負担としてとらえているが、そうではなく成長産業として育てる意識を
持つべきだと思います。農業も同じ。学校経営も同じ。国内で規制を緩和しないと
日本企業は、海外で農場経営や教育産業に乗り出していくことになるでしょう。
日本人の持つ「工夫する力」「品質管理能力」「一生懸命がんばる力」がそのまま
日本国内で発揮できる環境を整えることが必要ですね。私は日本の未来を悲観して
いません。豊かになって多少変質したとは言っても、日本人の器用さ、真面目さ、
工夫する力が優れていることは変わらないと、実際に海外に行って感じます。
規制緩和をいきなり日本全国でやるのは、多分、官僚の抵抗が激しくてできない
でしょう。規制緩和は、人口減少が激しい地方都市から始めるべきだと思います。
道州制によって地方自治体の権限を強化し、人口に悩む地方自治体が知恵を競いあって
「規制緩和の特区」を作ればいいと思います。「国内にはもう投資できない」
と言ってアジアに出て行く日本企業をひきとめ、日本国内に成長産業を作ることに
つながると思います。
2時間でいまがわかる! 放射能の真実! (2時間でいまがわかる!)
辛抱さんのテレビ報道に対する擁護はたかじんのそこまで言って委員会などでも
よくよく拝見するところでした。
放射能に怯える一般人のこころに寄り添う姿勢をみせつつ、自己批判や政治・学者等に
対する批判も交えながら、読んでる人に『敵ではないよ』とみせかけ、結局はテレビ側・
東電・原発推進派の立場から、読者を扇動しているようにしか思えない内容に思えました。
彼がこの本でテーマにしていることは、本当に私達の不安の根底にあるテーマだと思います。
人は自分の不安を理解してくれる人には弱い。
そして、民衆の心理に長けた人(=テレビの人)にだまされていくんでしょうね…。
このアマゾンのレビューには案の定、賞賛の声。
怖いな〜と思いました。
いくつか例をあげると
・プルトニウムは飲んでも大丈夫
・(大文字の件で)不安がる人たち・騒動自体を馬鹿にした上で、
1人20ミリシーベルトくらい浴びればいい、のような記述。
・原発がもともと必要だったかという議論などは“すっとばした”上での、
継続運用と代替エネルギーへの転換話。
・3月12日時点において、保安員がメルトダウンについて発言等したことなどについてはスルー。
報道や国がそれを隠し続けたことや安全デマを垂れ流し続けたことについてもスルー。
・その上での初期の政府の避難地域対策に対するささやかな批判やフォロー。
・食物の暫定基準値に対するフォロー
・事故が人為的なミスによるものだったことに対してもスルー。
・海洋汚染について触れてはいるもののほぼ濁した状態で終わり。
・海産物に対する汚染の広がりについても同じく。
その他いろいろありますが、ためになることも交えつつ、自分達の言いたいことを言い、
都合の悪い点は見事にスルーしています。
冒頭で、原発問題に関わるそういった人たちへの批判をしているわけですが、
それを自分達が実践しています。
まず相手を安心させ、真実を交えた上で嘘を吹き込む、詐欺の基本を学べる見事な書籍だと感じました。
そういう意味では勉強になったので星5つです。
誰も書けなかった年金の真実―あなたがもらえなくなる日
2007年出版の本。安倍晋三政権が年金問題で揺れ動いていた様子などについても報道していた側から年金問題についてそもそも年金とはどういった所からスタートしたのか戦前にまでさかのぼり解説されている。
年金問題というのは誰にとっても関係のある重要なことであるのに教育課程でも教えられる事がなく、また不正確な情報も多かったため大変混乱した経緯がある。
そんな中でも本書では今の年金を受け取っている世代があまりに貰いすぎであることをズバリ指摘している事が偉いと思う。
高齢者層は投票率も高く、また人数も多いため若い世代のための政策がなおざりになり過ぎている事も指摘。なにより若い世代が社会保険料などで天引きされた残りの給与ではカツカツであることも指摘。それが少子化の何よりの原因であると解説しているのは、まさに今の日本の少子化問題の本質をついた部分だ。
たかじんのそこまで言って委員会などのような語り口で本書は綴られているのも特徴。