災害論―安全性工学への疑問― (世界思想社現代哲学叢書)
原子力村はアテネ型の民主主義であった。
アテネの市民は皆一人ひとりが権利や主義を主張できる特権を持っていた。
これこそ民主主義である。
しかしその特権は市民のみに与えられたもので、
市民の生活はその下に置かれた多数の奴隷によって支えられていた。
原子力ムラもまた同じ。
発言権を持っているのは上部機構である一握りの研究者のみで、
その下の者、つまり実際に原子炉を動かす作業員たちには難の発言権もないのである。
原発事故は、民主主義の欠陥さえ露呈させてしまったのである。
ブタバンク(中) AR-1045
ドラマ「ホタルノヒカリ」で貯金を決意した蛍にぶちょおがプレゼントした貯金箱に憧れて購入しました(笑) ちまちま小銭を貯めていますが、大きいのでなかなか貯まらず、でもいっぱいになったらさぞ大金だろうと期待して地道に貯めようと思います。いかにもなデザインですがかわいいのでインテリアにも◎だとおもいます(^^)
スローカーブを、もう一球 (角川文庫 (5962))
とは、ヘミングウェイが小説の中で言った言葉だそうですが、短編集の「ポール・ヴォルター」の締め括りの言葉で引用されているように、
山際淳司にとってのスポーツは、まさにそうだったのではないでしょうか。
この本の中には、高校野球、プロ野球、ボクシング、ボート、スカッシュ、棒高跳びについてのノンフィクションが収められていますが、どれもが優れた短編小説のようにドラマチックに人生を感じさせてくれます。
無駄のない文章で、第三者的に描写している部分と当事者に成り代わり心境を吐露している部分があり、そのバランスが見事です。
個人的には、地味な作品ですが、「ポール・ヴォルター」に感銘を受けました。棒高跳びで日本新記録を作った高橋卓巳さんの話ですが、小柄な彼がたまたま褒められたのをきっかけに中学時代に始めた棒高跳びで、やがて日本新記録を作るまでの彼の淡々とした日常。
栄光を勝ち得たその後で、記録を作ることだけを目標にしてきた人生に感じる、ふとした空しさ。
誰しもが知らず知らず何かしらの目標を掲げ、人生を送り、そのことによって生きがいを感じたり、達成した後には空しさを感じたり。
自分のことのように、その空しさを共有出来ました。
どの作品もスポーツに興味がない人でも、何かしら感じさせてくれるはず。
リラクシング・ピアノ~ウェディング・ソングス
とても素敵な選曲ばかりです。
編曲者のアレンジもとてもいいものだなと感じます。
繊細で曲そのものの雰囲気も残しながら、編曲者の独特なアレンジが
入っていて素敵なCDだと感じました。
単音ばかりでなく和音や装飾音も多く、
曲のメリハリもありつい耳を傾けてしまうCDです。
心がほっと落ち着きました。
思い出にある曲があれば是非手にとって
聴いていただきたいと思います。
『求めない』 加島祥造
孔子の「儒教」がプラス思考の教えだとすれば、老子の言っていることは
「無理しなくていいじゃないか。マイナス思考でもいいじゃないか」
ということだと思います。
著者の老子の本は、これまで何冊か読んできました。
私は以前「うつ」になり、そのときに勧められて読んだのが
著者の老子の本だったのです。
うつは、頑張りたくても頑張れなくなる病気です。
本人は何とか頑張ろうとする。無理をしようとする。
だからなかなか治りません。
けれども加島さんの本を読んでいると、
そんなに無理をしなくていいんだよ、充分じゃないか……
そう言われているような気になります。
本書も基本的には老子の考え方をまとめたものですが、
すでに「加島版・老子」といえるほど、醸成されている気がします。
しんどいとき、不安なとき、焦っているとき、
私にとってこの本は安定剤のような効果を発揮してくれました。
何かを求める、欲する意欲や上昇志向、プラス思考は大切なことではあります。
しかし、それだけでは疲れ切ってしまう。
この本はそういうときの処方箋かもしれません。