さや侍 [DVD]
泣きながら笑いながら号泣する。何度感情を咀嚼してもこの表現に辿り着く。
不思議な感覚を納得したくて何回もスクリーンに通った。だけどやっぱり巻き込まれて気づいたらエンディングテーマを涙と鼻水でぐちゃぐちゃにしながら受け止めている。9回通ってずっとそんな感じ。もぅ自分の身体の細胞の一部に溶け込んでしまっているみたいな一体感。小さい頃から知ってたおとぎ話みたいな哀しい優しい懐かしさが私を包む。いつか死を迎えたら自分のお棺に入れて貰おう。
さや侍ってそういう映画。
板尾日記6
愛する娘を幼くして失いながらも悲しみを乗り越えようと精力的に舞台やテレビ・映画に挑み続ける彼の姿勢は、現在、未曽有の大地震に襲われ茫然自失の私に、大きな勇気を与えてくれる一冊になっています。
笑いは偉大だ
皆さん、こういう時こそ笑顔を忘れずに
板尾日記〈1〉 (幻冬舎よしもと文庫)
テレビの板尾創路はあまり同業の芸人を誉めたり、叱咤することがなく、無関心なのかと思ったりするが、この本を読むとそれがキャラクターとして徹しているんだと確認できる。
とにかく濃密なスケジュールに独特の観察眼、そして笑いへの愛。読んでいてハッとさせられることも多々。
もう5年前の日記なのか。もっと早く読んでおけばよかった。
電人ザボーガー スペシャルエディション(Blu-ray Disc)
小生の心に残る三大特撮ロボットと言えば、『スーパーロボット マッハバロン』('74〜'75)、『大鉄人17』('77)、そして、『電人ザボーガー』('74〜'75)。
TV版を心躍らせて観ていた幼少時、「大人になったら、バイクはザボーガーに乗るんだ!」などと、子供心に勝手に決めていたのが遠く懐かしい…って、歳バレそう…(苦笑)
青年期の大門役を務められた古原靖久さん、「初めて乗ったバイクがザボーガー」だなんて、羨まし過ぎる!
―さて、これはまさに、“ザボーガー好きの、ザボーガー好きによる、ザボーガー好きの為の”血湧き肉躍る娯楽活劇の決定版!
遅れ馳せながら、運良く最寄りの映画館で上映が決まり、喜び勇んで足を運ぶことに。
オープニング早々、主題歌を心の中で熱唱してしまいました(笑)
(子門真人さんでなかったのは、チョイ残念…何故か劇中は“子門”盤です)
『青年期』と、その25年後を描く『熟年期』の2部構成に、“動”と“静”かと思いきや、“動”と“激”といった趣。
(間のアイキャッチが、また懐かしい…当然入ると思いましたが(笑)
第1部の方が若干長め?)
ヒーローの“その後”を描いた作品は数あれど、OA時、TVに噛りついて観ていたであろう子供だった大人達の世代に、主人公の年齢を合わせたのは、感情移入しやすい、ニクい演出ですなぁ。
(製作されたメインスタッフの方々が、またその世代にヒットしているのだから、熱くならいでかッ!
キャスト陣もそうだが、中でも、井口監督と交流の深い、大門勇博士役の竹中直人さんなんて、文字通りの“友情出演”(?)、思いっきり楽しんで演じておられるようで、観てるこっちが恥ずかしくなりそう(苦笑))
故に、敷居が高く、思い入れのあるアラフォー・アラフィフでないと、十二分に楽しめない可能性大。
(TV版DVD-BOX等で、予習・復習をしておけば、面白さ↑↑
逆に、映画を観た後、観比べてみるのもオツかも)
しかし、好い意味でB級の薫り漂う、井口ワールド全開!
井口昇監督ファンの方なら、それだけでも元が取れて、お釣りがくること請け合い!
(監督曰く、「子供にも観てもらいたい」ということだが、さすがにそれはチョット…(苦笑))
リメイク?、パロディ?、いや、これは原作に対するオマージュなのだろう。
原作の設定を、井口テイストで大胆に再構築!
(元ネタや、監督ご自身の作品他、懐かしいネタが、ちりばめられ、数えてるだけでも楽しくなってくる!)
ロボットものに係わらず、ヒューマンだったり、笑いや涙だけにとどまらず、様々なエッセンスをふんだんに盛り込み、アッと驚く展開の連続に、息を呑む!
(元ネタが分かっていても、いや、分かっていると、なおさら鳥肌!)
何と言っても、リファインされた懐かしくも新しいフォルムのザボーガーが、一瞬にして変形を決める雄姿に、目を見張る!
(『トランスフォーマー』張りにバリバリこなします(笑))
アクションも、やたら機敏になり、『ブルース・リー』張りの大門を差し置いて、さらにド派手な闘いに、手に汗握る!
(ザボーガーのパンチ貰ったら、さぞかし痛いんだろうなぁ…(苦笑))
そして、ヒロインの美女二人、山崎真実さん演じるミスボーグもさることながら、これまた佐津川愛美さん演じるAKIKOの狂おしいまでの可憐さに、胸焦がれる!
(○○〇して、チャームポイントのおへそのホクロも、バッチリ見えちゃいます(笑)
次回主演作『忍道―SHINOBIDO―』で、あやりん(AKB48)と義理の姉妹役共演にも期待大!
また、板尾創路さんご自身のお嬢さんのことを思うと、余計に胸が締め付けられる…)
…ただ、大門とミスボーグの“アノ”シーンは、折角なので、最後までロマンチックに描いて頂きたかった気もします…
(あんなシーンを“記憶”されても…ねぇ?(苦笑)
また、ザボーガー自身にも…あるかと思ったのですが…)
ラストは、モロ『BTTF』ですな(笑)
何はともあれ、とても濃密な2時間を過ごすことが出来、なにやら清々しくも、凛とした気持ちで帰路につけました。
―うーん、なるほど…映画を観たら、メディコム・トイさんのフィギュア、確かに欲しくなりますねぇ…
しかも今回、ストロングザボーガーに、青年期の大門が、Amazonさん限定で発売されるのも驚きです!
熟年期、板尾創路さんのフィギュアは、出ないのでしょうか?
(メディコム・トイさんお約束、購入者限定サービス『熟年期Ver.ヘッド』とかありそう…(苦笑))
完全変形とは、いかないまでも、マシーン(バイク)形態も出ませんかねぇ?
(個人的には、ミス・レディ、両ボーグも欲しい…(笑))
―しかしながら、この映画、万人ウケするタイプのものではないので、残念でならないが、賛否両論なんだろうなぁ…きっとこの小生のレビューも…
自分が子供の頃に観ていたモノが、こんな感じだったと思われても、家族らに、こっぱずかしく思えるのも、また事実で、内心複雑…
未視聴の方は、同年代の“大きなお友達”とのご観覧をお奨めします(苦笑)
だが、様々な要素の化学反応もありながら、奇しくも“賛”に入ることの出来た自分が、嬉しくもあり、たとえ製作に携わらなくとも、こうしてレビューを記させて頂けただけで、誇らしくも思う。
もちろん、小生の心に残る映画の一本になったのは、言うまでもない。
はたして、貴方の目には、どう映りましたか?