ウィンク ベスト&ベスト
12曲1680円なので、気軽に試すのにはいいと思います。(ジャケットはアルバム「Velvet」のものを使用してますね。)
「愛が止まらない」「淋しい熱帯魚」などの有名な大ヒット曲はちゃんと入ってます。他にはベストでは省かれがちな「ふりむかないで」やラストの「Angel love Story」などが収録されています。
このアルバムに収録されてる曲だけでも楽しめますが、
個人的には、A面コンプリートの「WINK MEMORIES 1988-1996」の方がお勧めです。
ロザリオとバンパイア アイドルカバーBEST
まず最初にお断りしておきますと、私はロザリオとバンパイアという作品を全く知らず、純粋に昔のアイドルのカバーを聞いてみたいという動機でこのCDを買いました。従って、原作を知っている方から見ると違和感のある意見を書くであろうことを、予めお断りしておきます。
私は原曲を8割方知っているオッサン世代ですが、非常に懐かしい気持ちになりました。人によっては違う曲調で歌っていますが、カバーですし、声優たちの魅力を出せば良いのでこれはこれでありだと思います。半数以上の曲が魅力的に仕上がっていました。個人的には水樹奈々の曲は全てお勧めです。
残念だったのは、良曲が多いのに、一部にぶち壊し屋の曲が混じっていたことです。こやまきみこの曲が酷かったです。きっと原作の演出なんでしょうが、アイドルのカバーを純粋な立場から楽しみたい立場からすると、マイナスポイントは大きいです。もう一つ不満だったのは、いくらカバーといえど全く原作と異なる方向性の声優起用によるカバーはどうかと思います。中森明菜のカバー曲、スローモーション(釘宮理恵)がそうです。
こういう点を総合的に配慮すると、私は3点をつけます。私が挙げた残念な点がどの程度許容できるかは、人によって違うと思います。
最後に、私はAmazonで買いましたが、私のような人をターゲットにするなら、このCDのパッケージは敷居が高いような気がします。
MEMORIES 88~96
こうしてWinkの全シングルをクロノロジカルに聴いてみると、「夜にはぐれて」以降、あまり売れなくなったのは、聴衆に飽きられたからではなく、むしろ聴衆を置き去りにして独自の世界を暴走したからだということがわかります。ヘヴィロック、オリエンタル風ユーロビート、スラブ舞曲、サンバ、モータウン、スカ、ブラコン……。これらの遍歴は、しかし売れ線を見付けて擦り寄ろうという、姑息な転身ではない。何でもやってやろうという冒険精神の発露と見受けられます。しかも、どんな曲想でも二人のささやくようなヴォーカルが一瞬にしてWinkfulに染め上げてしまう。
結果として大ヒットは出なくなったけれど、この尖鋭な曲想と明確な個性は、時の試練に耐えて今なお新鮮に輝きつづけています。アイドルポップにおける空前の(そして絶後かもしれない)貴重な実験記録です。
負けじ魂
これは1990年代を席巻し、最高栄誉である、レコード大賞まで獲得した女性デュオWinkの片割れである鈴木早智子さんの「ふつうの」自叙伝である。
芸能界の暗部を暴露してやろうとか、憤懣による報復意図は全く感じられず、自身の生い立ちや下積み生活、20年を超える歌手生活の中で体験した苦難などを手記として纏め上げたものである。いや、むしろ苦労談も楽しんで書いているような雰囲気すら感じられる。
小学生の頃からの歌好きで、カラオケが珍しかった時代に、お小遣いでマイクを買ったり、親に8トラのカラオケを買ってもらったり、それを持って施設に入れられた友人を見舞いに行く時点で、あまりふつうとはいえないが。
高校も辞めて、オーディションを受け続ける先の見えない生活、ようやく努力が実っても、最初の仕事は、事務所の電話番だったとか・・。戦友、相田翔子との出会い、売れないドサ回りと、「ごく、ふつうの」自叙伝なのである。イベントで緊張しすぎて安定剤を飲んで出演したとか、当時のアイドルが体力と根性が無ければやっていられなかったことがよくわかり、初めて聞くエピソードも多く、たいへん興味深い。
かなり恥ずかしい異性関係などもあけすけに書かれてはいるが、すでに週刊誌の告白ものなどで、知っている人も多いだろう。それよりも、今回初めて明らかになる、内密にされた失踪事件、ストーカー被害(やっぱりあったか!)、180SX、たばこ、忙しすぎて笑いが止まらない(メンタルヘルスは大丈夫か?)などWink時代の裏話のほうが興味深い。
結局のところ、「自分自身が商品」というアイドルの宿命からは逃れられず、さんざん働かされたあげく、まるで旬の過ぎた季節商品を処分するかのように理不尽な形でWinkは終わらされてしまい、翔子も去ってゆく。(このあたり、はっきりとは書かれていないのでややもどかしい)
AV(まがい)のビデオ出演の件では「マスコミに貧乳と書かれたが本当なので仕方ありません(笑)」などと締めくくるあたりは、はかなく、か弱いイメージとはうらはらに、苛烈な業界を20年以上生きてきた、したたかさや、たくましさも感じられる。
本書を読んで感じる「サッチン」こと鈴木早智子は、繊細なイメージと裏腹に、意外に大胆。心底歌を歌うのが好き、でも、若くしてこの道に進んだため、いささか世間知らずで、他人にいいように利用されるばかりで歯がゆい。腕のよすぎる職人のように、よい作品は作れても、儲かる作品、売れる作品は苦手。
つくづく、(異性関係も含めて)要領の悪いぶきっちょなヒトだなぁと感じました。なお、わずかながらカラーページがあり、幼少時代、Wink時代、最近のサッチンの写真があります。
せめて「あとがき」やオビくらい(たとえ頭を下げてでも)相田翔子に頼んでほしかった。
WINK TREASURE COLLECTION
99年リリースのポリグラム系レコード会社企画による、Winkベスト盤。
レコード会社の企画盤のため、ジャケットのデザインや収録曲のセレクトもオーソドックスな作り。が、ジャケ写は未発表フォトだったり、同じくディスク1枚組のベスト『Diary』には収録されていない後期のシングル曲「トゥインクルトゥインクル」「シェリーモンシェリ」が収録されているなど、この商品ならではの特徴も密かにアリ。リマスタリングもされています。
2枚組シングルコンプリート『WINK MEMORIES 1988-1996』より、さらに手軽にWinkのシングル曲を楽しめる商品。認知度高めのシングル曲がしっかり収録されているのもポイントです。収録は発売日順。コンパクトにWinkの歴史が味わえます。