真田幸村 (文春文庫―柴錬立川文庫)
これは、柴錬立川文庫(二)である。(一)の猿飛佐助の「前説」にもあったように
ここにも前説を入れて、あくまでも、この作品は自身の創作によるものではない
と断っている。
徳川末期に存在した五味錬也斎の「兵法伝奇」に拠るものであるという。
この五味氏は徳川家康を嫌悪し、真田幸村を讃美するあまり、真田幸村とその股肱
十勇士に超人的活躍をさせている。それゆえ、それぞれの登場人物は、みな豪傑で
あり魅力的である。
歴史小説の醍醐味を味わえる作品。(一)の猿飛佐助とともにおすすめである。
風神の門 (上) (新潮文庫)
人間性を抹殺された忍者たちの中で、いかなる組織にも属さず、
ただひとり人間らしく生きようとした才蔵の悲哀を通して「忍び」の世界を捉えています。
まず、伊賀忍者と甲賀忍者の違いを改めて知ったのが新しい発見です。
個人が中心で武将に傭われても仕えはせず、ただわが技術を売っている伊賀忍者。
武将に仕えて実直であり、忠義の心も深く集団として組織的に動く甲賀忍者。
忍びの術に関しては、甲賀の方がすぐれているという定評。
しかし、甲賀者は刀を用いてひとを殺生する技術はいっさい学ばない。
そこで甲賀では毒薬、幻術をもちいたり、飛び道具を工夫。
伊賀者の場合、忍びの小わざを学ぶよりも兵法を学ぶことによって身軽さと変幻な体技を練った。
もし、自分が「くの一」になるんだったら伊賀がいいな・・・
まず、主人公の霧隠才蔵に関係する女性たちの顔ぶれが面白かった。
公家の娘から、淀君の侍女、甲賀の忍者とそれぞれがいくつもの場面で登場し、
才蔵はことごとく彼女たちの危機を救うことになる。
(それで危ない目にも何度も遭うのだが・・・)
そして才蔵と猿飛佐助がともに真田幸村に惹かれて、共同で「仕事」を請け負う。
後に大坂城落城を前にして甲賀者が何人も犠牲になったとき、
大坂城から隠岐殿(淀君の侍女)を救い出すために甲賀・伊賀が共同で仕事にあたる。
さりげなく、でもかなり大きな存在で真田幸村や後藤又兵衛や宮本武蔵が登場したり、
忍者同士のリアルな闘いを読むにつれ、どんどん引き込まれていきました。
もちろん一気読みをしてしまった本でした。
ムービー・マスターピース GOEMON The Movie 1/6スケールフィギュア 霧隠 才蔵
五右衛門も購入していたのでライバルである才蔵はやはり外せません。商品のできはさすがホットトイズといったところで文句なしです。映画、五右衛門のファンは購入しても損は無いでしょう。
ムービー・マスターピース GOEMON 1/6 スケールフィギュア 石川 五右衛門
映画本編は賛否両論ですが…。
とにかく、この商品に関しては、若干、衣類の造りに甘さを感じてしまいましたが…顔の造型等は、近年に発売された日本人俳優のフィギュアの中では、最高水準ではないでしょうか。
全くフィギュア類に興味の無い、うちの嫁が見ても、「わぁ!江口だぁ!カッコイイ!」と言わせた程ですから…。
値段以上の満足感は、間違い無く得られると思います。オススメ商品です。
BRAVE10 2巻 (MFコミックス)
とてもおもしろいです。
が、かなりファンタジー色や日本神話色が強いです。
本格歴史漫画を期待してはいけません。
その分キャラクターも、技もはじけてていい味出していると思います。(好き嫌いは分かれるかもしれませんが)
十勇士はもちろん伊達軍も良いです。家康は少々弱い感じが……。徳川軍も重要な役なんですが……。
真田幸村軍と伊達軍が好きなら楽しめると思います。
服装も実物(と普通に感じるもの)にはかなり遠いですが、似合ってるし。
真田十勇士自体、江戸時代〜大正時代に作られた実在しない集団(十勇士の中には実在する人もいますが)と言われていますし、面白おかしく作られたフィックションなので、こんなのもありだと思います。
ぜひ娯楽ものとして楽しんでください。