愛の挨拶
ショパンが唯一残したチェロソナタが素晴らしい。その他の楽曲も、ドイツものフランスものといろいろありますが、メインのチェロソナタにうまくフィットしていてあまり違和感は感じませんでした。
まず、ショパンコンクール入賞の高橋多佳子さんがいいですね。決して新倉さんのチェロがくわれているわけではありませんが、さすがに存在感を感じさせるピアノの音色が随所で光ります。そういう意味でも、高橋多佳子さんと新倉瞳さんとのデュオアルバムといってもいいのではないでしょうか。チェロソナタには、ロストロボーヴィチ&アルゲリッチなどたくさんの名盤(こっちも大好きです)がありますが、私自身が日常的によく聴くのは、ゆったりとした気分になれるこのアルバムの方です。
残念なことが二つ。アルバムタイトルをなぜ『ショパン:チェロソナタ』にしなかったのでしょうか。また、アルバムデザインがピンクの花がいっぱいだったりして乙女チックなのは、内容にそぐわないように思えました。もう少し落ち着いたデザインにしてくれるとよかったのですが……。その方が売れると思うのですけどね。